小樽の魅力のひとつに電鉄関連の施設群があります。レトロな駅舎、廃線となった手宮線、その周辺の富岡地区も見て回ります。

 

[小 樽 駅]

小樽港の正面に聳える、鉄筋コンクリート造りの駅舎は三代目、1934年(昭和9年)の創建で、

駅中央、トップライト付きの吹抜けホールは北一硝子のランプで装飾されています。

傾斜地を利用した作りで、ホールと地下通路が一階、プラットホームが2階に位置する構成にも特色があります。 

 

駅の開業は1903年(明治36年)、当時の名称は「小樽中央駅」、「稲穂駅」、「高島駅」と改称が続き、「中央小樽駅」となる。「小樽駅」の名称は現在の「南小樽駅」が使用しており、1920年、今の名称に落ち着いたのです。

 

[手宮線]

明治13(1880)年、北海道で最初の官営幌内鉄道(手宮 - 札幌 - 幌内)の一部として、石炭、海産物などの積み出しの交通機関として開業いたしました。

 

 

昭和60(1985)年11月5日に廃止となりましたが、廃線跡のうち、全2.8kmの内、約1.6kmが線路や遮断機などの遺構を残し、歩行者に優しく舗装し直され、遊歩道として整備されて人気となっています。

 

[旧・遠藤又兵衛邸]

海産物で財をなした明治35年の木造建築です。瓦葺の武家屋敷ですが、正門の上には鷹や亀が鎮座、個性的な作りが見られます。

 

明治中期、駅の背後、港を見下す高台に在る富岡町には、豪商の別邸が立ち並びました。ここは現在、立正佼成会の教会として利用されています。

 

富岡教会

昭和4(1929)年の竣工、木造に一部鉄筋コンクリート造り。八角の尖塔の上には、アイリッシュが使用するケルト十字を戴いてた荘厳なカトリック教会です。常時、無料で一般解放しているので、内部での撮影も自由となっています。

 

 

ゴシック様式の建物の窓には、原始キリスト教で用いられる、ギリシャ語PX(キリスト)や月桂樹の葉など、装飾も見事です。

 

 

 

さて、

次は運河周辺のレトロな商家、倉庫を観に参ります。