対談35『現実教という新手の宗教の信者たち』
鬱ノ宮高校 番外編
対談35 『現実教という新手の宗教の信者たち』
緑子: ……しかしなぁー。
そこまで主体性の無い人生って、ぶっちゃけどうなのよ?
万が一「上」が命令してきたら、企業犯罪すら拒否できんのだぞ?
せっかくこの世に産んでもらったのに、あまりに侘びし過ぎないか?
七雲: さぁ。……どうなんでしょう。
ただ、私たちに文句中傷をぶつけてくる人たちがこうも多いのをみると、
理想を嫌い現実に膝をつく処世術は、実際はあんまり楽しくないのかもしれませんね。
もし満足していたら、誰かに八つ当たりする必要もないでしょうし。
緑子: 1+1=3を受け入れることは、
自分に嘘をつくことじゃからな。
嘘はヒトに多かれ少なかれ、必ずストレスを与える。
つかれるほうにじゃない、嘘をつくほうにじゃぞ。
七雲: みんなと一緒に赤信号を渡って万事オッケー、
とはならないんですね。
緑子: だが、そのストレスの解消法は至って簡単。
1+1=2と、子供にもわかる正論を言うだけ。
赤信号なんぞ、誰に命令されたって渡らなければよい。
全員が渡らなければ、全員をクビにするわけにもいかぬわ。
七雲: おカネの心配は、後からどうにでもなりますしね。
緑子: 「空気を読まないで 子供じみた理想論を振りかざす、
現実から遊離した 適応能力の無い連中」が、
特にクビにもホームレスにもならず、
普通に適応して楽しそうに暮らしている「現実」をちゃんと見ればよい。
また
「現実現実と常に 現在の実力者を擁護する側に立ち回り、
人格円満でバリバリのやり手のはずの自分」が、
残念ながらさして出世もせず大して尊敬もされていない「現実」を、
素直に見つめ直せばよい。
そうすれば自分たちの現実追認至上主義が、
「現実的」にもさほど有利とは限らないことが理解できよう。
七雲: ……でも。
ある種のタイプの人とっては、
「上に逆らう」という行為は、
それだけで気が遠くなるくらい怖いことみたいですよ。
緑子: けっ。 なら好きにしろ。
こっちは自分の足で立ってるんだぞ。
立とうとしない他人の面倒まで見ていられるか。
言いたきゃ1+1=2くらい、自分の口で言え。
七雲: どっちに転んでも、たった何十年かの人生に変わりはないんですけどね。
「上」に従属してれば、王侯貴族になって200年以上生きられる、
というなら私だって考えますが。
緑子: 一応言っておくが、このブログの管理人は、
たとえ上司や国や多数派が相手でも、
自分が正しくないと思ったことは拒絶できるよ。
七雲: ていうか……
それが ここまで異端の少数派、という現状にまずビックリです。
緑子: 「正論は間違っている」 などという破綻した屁理屈に、
誰がどうあろうが少なくとも自分だけは組みしない。
……こんなつまらぬ駄文じゃが、常にそういう気構えを持って書いておるし、
また常にそのくらいの覚悟を持って実人生も生きておる。
七雲: ……なんていうか……大上段に偉そうに言うほど、
大したことじゃないんですけどね。
でも、多くの人達がこれほどまでに何も言えないとは……正直思ってませんでした。
……もちろん薄々は感じてましたよ。
でもまさかここまでとは……。
絶句です。 本当に、驚きました。
緑子: 何歳になっても、新発見ってあるんじゃな。
七雲: できれば知りたくなかった新発見ですよ。
「自分が正しいと思ったことを発言する」
……それって全世界的にはごく当たり前の、フツーの価値観ですよ?
なんで世界3位の先進国の国民にできないんです?
「自分が正しいと思わないほうを選択するのが、大人の生き方」?
奴隷の人生訓みたいで、聞いててゾッとしますよ。
緑子: ここでいくら熱くコボしても、どうせ届かんよ。
我らにそれほどの影響力はない。
……ところで、思ったんじゃが。
七雲: ? なんでしょう。
緑子: この記事を非難するとしたら、どんなのが来るじゃろう。
「現実は1+1に置き換えられるほど、単純な問題ではない」
……とかかな?
七雲: ああ、たしかに。
「暇人の言葉遊びにかまってる暇はない。
我々には現実に経済を回していく責任がある」
とかもアリですね。
緑子: ……二言目には現実現実か。
「現実教」という、新手の宗教の信者みたいじゃな。
七雲: もし、「現実」を優先して人命すら軽視するようになったら、
さすがにちょっと自分を疑ったほうがいいですよ。
正常な判断がもうできなくなってる証拠ですから。

