対談22『499ベクレルの輸入ギョーザを食べますか?』
鬱ノ宮高校 番外編Q&A
対談22 『499ベクレルの輸入ギョーザを食べますか?』
七雲: ちょうどいいところに右田クンがいますから、
ちょっと質問に答えてもらいましょうか。
翼: 俺?
七雲: ハイ。
翼: 空気は読まないぞ。いいのか?
七雲: ハイ。そのほうが望ましいです。
じゃぁ第1問、行きますね。
暫定基準値500ベクレルまでの食品は安全で、
食べても何の問題もない。
翼: ああ? 当たり前だろ。
危険とか何とか情緒的に騒いでるのは脱原のヒステリーだけだよ。
てめーらもちったぁ科学的な思考をしろよ。
七雲: ……では第2問です。
これは仮定の話で、あってはならない事なんですが、
もし中国の原発が爆発事故を起こしたら、
499ベクレルの輸入ギョーザを右田クンは食べますか?
翼: はぁ? 誰が食うかよバーカ。
緑子: …オイオイ。
七雲: なぜ食べないのですか?
翼: イヤだからだよ。
学者風情が何言ってるか知らんが、庶民感情として、んなモン食えるか。
緑子: …ちょと待て翼。
さっきの「科学的」思考とやらはどこ行ったんだ。
七雲: いえ、いいんです。
整合性など気にせず、
思ったことを正直に答えてください。
翼: おう。正直に言うぞ。
だいたい、そんな危険なもの他国に平気で輸出すんなっつんだよ。
どこの国が、そんな汚れたモンを喜んで食うかよ。
ちったーアタマ使って考えてみろよ。
七雲: …では。
輸入規制を敷いた日本に対し、
中国政府が「冷静で科学的な対応を」と、苦言を呈してきたら?
翼: ああん?
「自国の失敗を他国に押し付ける政策の、
どこらへんが科学的なんだトーヘンボク」と答えてやれ。
緑子: ……。
七雲: 次です。
福島から太平洋に流出した放射能は黒潮に乗って広く拡散したので、
日本近海の海産物は安全である。
これについてはいかがですか?
翼: もちろんイエスだ。
古来から日本は漁業の国。
この程度の逆風でその伝統が揺らぐわけがない。
七雲: …えーと。
現実的には海や生物に少なからぬ影響があるのは事実なんですが…
翼: ん? ああ、まあな。
確かに、てめーらが情緒的になる気持ちも、わからんでもない。
だが、あまり感傷的になりすぎると大局を見誤るぞ。
所詮は魚、人間とは違う。
一番大事なモノを見失ってはならん。
七雲: では、もし韓国の原発から、日本海に放射能が流出したら?
翼: バッカ野郎。 そんな犯罪行為、ぜってぇ許すかよ。
この美しい日本海を汚すなんて、万死に値する。
汚ねぇモンは1滴残さず回収させろ。
万が一、日本の魚から1ベクレルでも放射能が出たら、全部回収して補償させろ。
日本人にとって、海や魚は古来からかけがえないくらい大事なんだよ。
ざけんなってんだ。
緑子: オイ…大局とやらはどーした。
ていうか魚が大事になったりどーでもよくなったり、
二転三転しておるぞ。
七雲: …ええっと。
1ベクレルの魚は安全なんじゃないんですか?
翼: それは日本の場合だ。
奴らが汚したモンは全て奴らに責任がある!
1匹残らず奴らが食え!
七雲: あの…落ち着いてください。
これはあくまで仮定の話です。
長くなったので次回に続きますよ。
緑子: まったく。
こんな非科学的で 一貫性のない物言いを、いつまで聞かされるのやら。
七雲: そう。
それです。
それなんです。
その感想こそ、脱原発派の人が
今まさに日本で感じてることなんですよ。



