福島第1元作業員3がん併発、被ばく線量4カ月で56・41ミリシーベルト、原発労災不支給提訴へ | 弥勒菩薩からのメッセージin沖縄

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札幌の元作業員男性の被ばく線量等記録手帳。内部被ばくは「0・00」と印字されている
 
東電などに約6500万円の損害賠償も求める

 東京電力福島第1原発事故の収束作業に従事後、三つのがんを併発した札幌在住の元作業員男性(58)が、国が労災を認めなかったのは不服だとする行政訴訟を2月中に札幌地裁に起こすことが分かった。男性は既に東電などに約6500万円の損害賠償を求める裁判を起こしており、今後は行政訴訟と賠償請求訴訟の両方で、被ばくとがんの因果関係を訴えていく。


労災不支給の取り消し求める裁判は全国初

 厚生労働省によると、福島第1原発事故の収束作業を巡る労災不支給処分の取り消しを求める裁判は全国で初めてとなる。

 男性は2011年7月から10月まで、福島第1原発でがれきの撤去作業などに従事した。記録上の被ばく線量は4カ月間で56・41ミリシーベルト。男性は12年6月から13年5月にかけて、ぼうこう、胃、結腸の各がんを転移でなく別々に発症した。

 男性は13年8月、「発がんは作業中の被ばくが原因だ」として労災を申請した。15年1月に原発のある福島県の労基署が不支給を決定。男性は審査請求と再審査請求を行ったが、昨年9月までに棄却された。

 福島第1原発の収束作業による被ばくでは、これまでに11人が労災を申請。白血病で2人、甲状腺がんで1人が認められた一方、札幌の男性を含め3人の不支給が決定された。ほか1人は申請を取り下げ、4人について現在調査中という。