[新潟日報]2015/10/31
爆発事故を起こした東京電力福島第1原発の視察について、泉田裕彦知事は30日の記者会見で「1日で8ミリシーベルト被ばくする。チェルノブイリ(原発)に行っても千分の1だ。漠然と見に行くのがいいのかどうか」などと述べ、慎重な姿勢を示した。
泉田知事は19、20の両日にウクライナのチェルノブイリ原発を視察し、その際、県議会から「福島第1原発に行かないで、なぜ先にチェルノブイリなのか」といった疑問の声が上がっていた。
会見で泉田知事は、今後福島第1原発を視察するかどうかを問われ、「チェルノブイリは放射能を管理しているせいもあり、被ばく(量)は8マイクロシーベルトくらいかなと思う」と指摘。その上で、福島第1原発を視察した県技術委員会の委員は「1日で8ミリシーベルト被ばくした。チェルノブイリに行っても千分の1だ」と述べた。
さらに福島事故の収束作業で15・7ミリシーベルトの被ばくをした後に白血病を発症した男性が労災認定された事例を挙げ、「リスクをどう考えるのか。さまざまな要素を含めて判断が必要だ」と話した。
19日にチェルノブイリ原発の調査・視察をしました。地下水汚染防止対策も行われ、汚染水問題が生じなかったこと、制限区域の車や人の出入りで放射能管理が厳格で印象的でした。 pic.twitter.com/PcPSzl8H3j
— 泉田裕彦 (@IzumidaHirohiko) 2015, 10月 20