『かずが男に絡まれている!』


男二人に両サイドから挟まれ、身を小さくして怯える彼女の姿を見た瞬間、表現し難い感情が湧き上がり、気がつけば彼女の肩に乗せられた男の手首を掴まえていた





相手が、抵抗し反撃しようとすると、更に腹が立ち勢いで、その場に捻じ伏せた




「すみません、…彼氏が居るなんて思わなくて…」


と、もう一人の男の声で、ハッとして冷静を取り戻した





「…俺も、すまなかった…いきなり腕、掴んで…」



と、謝ると、男達は頭を下げ、走って行ってしまった




かずも、自分の不注意が招いたと思って謝ったけど、かずは全然悪くない!




悪いのは、あの男達だ…



こういうリゾート地にナンパ目的で来ている

もちろん、ナンパされる目的で来てる女性達も居るから、成立するのだろう…


でも、ここにいる女性みんながそう云う目的だと思ってるバカな男もいるから厄介だ!





それに・・・


俺も悪い!



最初からそんな心配をしていたはずなのに
油断して かずを一人にしてしまった

本当にバカだ!




だから、もう・・・大切な彼女を一人にしない!






台無しにしてしまった、飲み物を買い直す為に、今度は二人で買いに行った。




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海の帰りにレストランで食事をした後、ホテルの部屋に戻った



「シャワー浴びた後、ルームサービスでお酒頼もうか?」



荷物を下ろしながら言うと…




「ふふっ…昨日のリベンジ?」



「…えっ?………まぁ〜…そんなとこ……」


彼女の言葉で、昨日の事を思い出し、顔が熱くなった




「准一さん?………
あっ…あの…昨日はごめんなさい……寝ちゃって……」





彼女は最初、単純にルームサービスをとり損ねた事に“リベンジ”と言ったのだと思う

でも、俺が照れるのを見て、その後の事を思い出してしまったのか、俺より真っ赤になっている。



「えっと…そのリベンジは、もぉ……
朝…終わったから………ね♡…」



「…………////………シャワー………お先にぃ〜…」




更に真っ赤になってしまって、そそくさと着替えを準備すると、バスルームに行ってしまった





(さて…俺も……)


服を脱ぎ、扉を開けると
くもりガラスのシルエットがリアルになった



「…キャッ…准一さん!」



「髪…洗ってあげる…」





立ったままの彼女の後ろに立ち
彼女の長い髪にシャワーをかけながら
指で丁寧にすいて、シャンプーを泡たて
優しく解す……


シャワーで流すと、泡が背中のラインに沿って流れていく…



それを追うように手のひらを這わせ、首筋にキスを…


「……准一さん!…」


「…ん……なに?」



「ダ…ダメ!」




撫で回す俺の手が、暴走し
胸の膨らみにまで達すると
彼女の手で制御されてしまった




「んふっ……ちょっとだけ…」





「…あ…ダメ…………」




”ダメ“と言うわりに、しっかり反応している




彼女の手で抑えられてるけど、動けないわけじゃない



容赦なく撫で回しながらキスをすると、今度はしっかりと力を入れて止められた



「…やっぱりこれ以上は、ダメよ……
狭いし、危ないわ……」




「ん〜……やっぱり…バスタブの中は滑って危ないか……残念…」





ちょっと惜しい気もしたが、時間はたっぷり有る

それに、今日は、お酒も程々にして、後でじっくりと・・・




とりあえず、この場は我慢して、シャワーを済ませた。