ルネサンス大阪高等学校スーパーサイエンスコース

日々の実践活動を通じて、「新しい教育をデザイン」していきます。
教育デザイン室長 竹内 準一(Juni TAKEUCHI)BSc/MAgr/PhD)


テーマ:
❏「高校生は受験勉強でもしていなさい!」は正しいか?
私は正当性を感じない。受験勉強は、大学教授らが心底、必要だと考えているのだろうか? 私は、そうは思わない。重箱の隅を突くような選抜のための試験が創造性を伸ばしたりするとは思えない。私が指導している生徒は、半年間で英語論文を辞書なしで、訳読なしで自主的に読み進んでいるが、このような生徒を普通の教室は生み出せるだろうか?


↑クリーンベンチで実験中の片野君

河合塾の高校生支援サイトで紹介されていた片野晃輔君は「高校生でも研究やろうよ!」という空気と環境を実現した類まれな高校2年生である(彼のスピーチは、TEDxKids@Chiyodaで視聴できる)。

❏受験勉強は頭を硬化させてしまう

私は自分が半年前にブーストさせた生徒の進歩を身近で観察した限り、受験勉強をいくらしても今の彼女は誕生しなかったと確信する。しかも、学力が伸びていく方向性が、受験勉強と探究学習とではまるで異っているように感じる。つまり受験勉強は頭を硬化させていくのみであるが、探究学習では柔軟化させ、鋭い勘のような感性が伸び出すように感じる。

逆に受験勉強の延長戦上で博士や教授になった人たちを多数、見てきたが、自由闊達として研究活動をしているとは思えない(一部に例外はあるが、受験勉強に毒された程度がまだ軽いと思われる)。それに、大学における研究と呼ばれる行為の少なからずの割合が、似たような研究の焼き直しであるように見えてならない。(審査付き)査読論文として及第点は満たしても、真に独創的な研究はごく僅かなのではないかと思われる。

❏45歳博士課程の元学生からのエール
私は英国の大学院博士課程に入る時、このようなアナウンスを聞いた。「英国の博士課程では仮に全てのデータがネガティブ(失敗して意味がない)になったとしても博士号を出す。」という宣言である。しかも、そう宣言するのは世界広しと言えども英国だけだと自慢していた。その理由が、「困難なことにチャレンジして欲しいから。」だと言う。確かに理念としては立派であるし、思い切った取り組みができる。私自身も、その言葉に後押しされて、当時は世界で誰も着手していなかった機能遺伝子のプライマーペアの設計からスタートした記憶がある。確かにチャレンジ精神を生み出すのに有効であろう。

しかし、これは私が全額自費負担のPhD候補(PhD candidate)だったから実行できたのであって政府系奨学金を受給する人の場合、指導教授が前もって政府に申請した目鼻のついた研究テーマであるので、そこにはリスクの高い冒険は含まれない。英国の大学院には奨学金(studentship)が充実しているので羨ましいが、チャレンジできないという葛藤を抱える。言わば、大学院生は労務提供する代わりにタダで学位が授与される仕組みである(学位としての価値は不変だが)。

その点、日本の大学は自費であっても工学系では教授の手伝いをするような労務提供型が多いので割に合わないが、理学系を中心に自分で研究テーマが選べる自由度が高いと思われる。そのような研究の方が独創的な研究が生まれやすいと思われる。英国では私が日本ではできないような研究テーマをプロポーザルし、自由に進めることができた。それは自費負担だったことに加え、テーマの選択眼が正しく教授陣から評価されたことによることが大だと思われる。ある意味、異国の地で、大学の研究室に残っていた訳でもない実務研究者(都庁職員で、JICA専門家)だった私が、英国に渡ったその日から研究がスムースに始動できたことは我ながら驚きであった。私の英国での留学生活は40歳も半ばになってのことである。高校生が大学で研究生活をする感覚と大差がない。高校生が真摯な姿勢であれば必ずや道が拓けるものと、45歳から英国で博士号に挑戦した私は心からの声援を彼に送ってあげたい(竹内)。
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