ある脳科学者は言った。
物事を覚えるのは
「思い出すときだ」と。
それを聞いて、
「あっ、なるほどな!」と思った。
まったく
その発想はなかったからだ。
私達の年代は、
一所懸命にひたすら書いて覚えてきたタイプの人間ばかりだ。
漢字練習帳など何冊も書かされた。
それが当たり前だと思っていた。
だから、
「書いた事柄」を
「書いているときに覚えるもの」だと信じていた。
でも、
どうやら違ったらしい。
確かにいくら書いても、
ほとんど覚えられてはいなかった。
「書いて覚える」という行為は
効果が薄いのだろう。
では、
【「思い出す」で覚えられるか】が、
本当かどうかやってみようと思う。
実験対象は子どもだ。
「どの場面で試してみるか?」と思い悩んでいたが、
なにも覚えるという行為は勉強だけではない。
スポーツや日常生活でも、
覚えることは山ほどある。
例えば
なにかエラーをしたときも、
そのエラーをした原因を突き止め、
同じエラーを繰り返さない方法を編み出し、
覚えなければならない。
先生や親から怒られたときも、
その怒られた原因を突き止め、
同じ過ちを繰り返さない方法を編み出し、
覚えなければならない。
そう、
覚えなければ、
いつまで経っても同じエラーや過ちを繰り返すことになるのだ。
「何度言っても言うことを聞かない」とは
ただ単に覚えていないのだ。
では、
覚えてもらおうではないか!
ということで、
一日の最後に「反省文」と「できるようになったこと」を書かせてみようと考えた。
覚える=思い出す
であるとするならば、
一日の最後に記録をつけることで、
今日の出来事を思い出すことになる。
「反省すべきところ」と
「できるようになったこと」を
思い出すことで覚えていくはずだ。
日記というほどでもない。
たったの1行でいい。
覚えるべきことを書くだけでいい。
ただの記録だ。
いつからでも誰でもできる。
実際やってみると、
1週間程度で効果は現れてきた。
「ピッチャーの投げるフォームに合わせて、打つタイミングを合わせる」
「捕球時にはグローブを立てる」
「取ったらすぐに投げる」
「そのためには何アウトであるかを常に頭に入れておき、自分のところにボールがきたらどこに投げるかを事前に考えておく」
「授業中しゃべらない」
「返事をしっかりする」
「跳び箱が7段くらい飛べるようになった」
「逆上がりができるようになった」
「積極的に手伝いをするようになった」 など。
1日だけでも5個くらいある。
それを毎日、思い出し続けるのだ。
すると少しづつ変化し始めた。
何回言っても改善されなかったことが、
やろうとするようになってきたのだ。
やるべき事柄を意識的に
はっきり思い出すのだろう。
できなくてもいい。
やろうとする気持ちが大事だ!
そのためには、
まず覚えるしかない。
しかも意識的に。
ならこの方法は使えると思う。
効果的に覚えてもらって、
「何回も言わせるな!」を
子育てから消し去ろうではないか!