「お誕生日おめでと〜っ!」
「ありがとね〜!」
快君の42歳のお誕生日
お仕事終わりにうちに寄ってもらった
「誰にも見つからなかった?」
時間的にも場所的にも、大丈夫だとは思うけど
今は一般の人が普通にスマホで写真撮ってるから、写り込んじゃうこともありえるもんね
「だぁ〜いじょぉぶっ、だぁ〜いじょおぶ!」
大っきく口を開けて、右手の親指をグッて上にして
ニッコニコの快君スマイル
「ん。じゃあ、ケーキ食べる?」
「まじかよぉーっ!!!俺のためにケーキがあるってことかぁーっ!!!」
わかってたくせに、オーバーリアクションで喜んでくれる
仕事帰りで疲れてるはずなのに、そういうのをまったく感じさせないんだよね
だから、ケーキ食べ終わってお皿洗ってから
「快君、ここきて」
プレゼントもらえるのかなって期待してるのに、それを顔に出さない彼…ちょっと出てるかも(笑)
私の大好きなシワを目尻にいっぱい刻んで、ソファに座った私の横に腰かけた
「はい、ここ。ゴロンってして」
「え?ここ?」
私は座ってる自分の腿をポンポンと叩いた
「早く!」
ゴロン
「ん…寝ていいよ」
薄い体
均整のとれた漫画のような体
それがソファの上に膝を少し折り曲げ、寝転がっている
「ひっざまくらじゃぁ〜んっ!」
「うん。あ、もうちょい上に来て。…うん、そう。」
しっかりした骨
男の人の体
優しく癒される顔とのギャップが、やばいんだよね
「あのね、少し寝て」
「えぇ⁈△△と会えてるのに、寝るなんてもったいねぇよぉ!」
ジタバタと起き上がりそうになる快君のおでこを、手で押さえつける
力はほとんど入れてないけど、彼はおとなしくなった
「1時間したら起こすから」
朝の番組がなくなって、少しは楽になるのかなぁと思ってたけど
新曲やら特番やらドラマ撮影やらで、忙しいまま
私の大好きな細い目の下を、人差し指でそっとなぞる
「クマ」
「ぐぁおっ!」
「そっちじゃない(笑)クマができてるよ」
熊の真似をしようとする彼を軽くスルーし、反対側のクマもなぞろうとしたら、その手を掴まれた
「じゃあ、手握ってて」
笑みが消えて、真面目な快君の視線に貫かれる
「…うん。」
私の返事を聞いて、その目がすうっと閉じられ
1分もしないうちに、規則正しい寝息が聞こえ出した
自分の誕生日だけど、誰よりも気を使いあちこちに笑顔と元気を振りまいて来たんだろうな
ありがとねー!って何回言ったのかな
私といるときは、少しでもいいからゆっくりしてほしいよ
ふんわりとした髪を、指先でゆっくりと梳く
42歳
まだまだこれからもアイドルしなきゃだもんね
だから今だけは、私のそばで休んでいてね
快君
42歳、おめでとう
終わり
イノッチ、42歳のお誕生日おめでとうございます(*^◯^*)