朝ご飯が用意されている音が聞こえた



カチャカチャする音



それからお腹を刺激するいいにおいが、ほんのりと漂ってくる




俺、これから彼女に起こされるんだろうな



たまんねぇ〜



超嬉しいだろ



布団の中でそんなこと考えてたら、ドアの開く音が聞こえ、


パタパタパタという彼女の足音が近付いてきた



「准君、そろそろ起きないと。」



部屋に入り、俺の顔を覗き込んでいる気配がする



俳優岡田准一発動で狸寝入りしていたら、肩に手がかかり、優しく揺すられる



「ねぇ…准君…おはよう。晴れてるよ」



「…ぅ…ん」



「ふふ、じゅ〜んくんっ。寝癖すごいよ」



彼女の指が俺の髪を梳く



頭皮マッサージじゃないけど、すっげぇ気持ちいい



これは彼女の指だからだな



「あ〜起きてる!」



つい笑ってしまった俺に気付いた彼女が、頬をぷにっとつまんだ



「んふふ」



ぶつからないように、ゆっくりとその手を掴んで引き寄せる



「…ん…」



何も塗っていない朝の唇



「おはよ」



「…ぅん…おはよう」



最高の1日のはじまりだな