自分でもこんな風に泣いたのって思い出せないぐらい昔だよっていう泣き方をしてしまった





もう体中から暴れるような怒りの感情が、やり場のない思いが、涙に乗ってあふれ出す





どれぐらい泣き続けたんだろう





気付いたら背中に彼の手がまわっていて、優しいリズムを刻んでくれていた




私の心臓はそれに合わせる様に落ち着きを取り戻していって






「○○・・・」






「・・・・・ティッシュ・・・とってください…」





しゃくりあげながら恥ずかしくて顔を上げられないまま要求する





「落ち着いた?」





ティッシュを箱ごとくれながら聞いてくるけど、顔は見ないでくれている





私がゴソゴソと涙や鼻水を拭いていたら、彼はキッチンの方へ行ってしまった






マスカラとかしてなくてよかった・・・けど、化粧はしてたからもしかしてひどい?!





そんなこと思っていたら、彼がキッチンから戻ってきた





「ほら、ここにゴロンっ」





私のすぐ横に座ると自分の腿へと私の頭をゆっくりと横たえる





膝枕で仰向けに寝かされた状態





散々泣いて我に返った今、恥ずかしくて恥ずかしくて顔を隠したら彼のきれいな手が伸びてきて





「これ、して」





手をどけられたかと思うと、あったかい濡れタオルが目の上に乗せられた





「准君・・・・」





「目が腫れたら困るでしょ」





あったかいタオルは彼のようで、私の体を怒りからリラックスへと導いてくれる





「・・・・・・・・ありがと」




小声でお礼を言う





「ん」





タオルの上に彼の手があって、その重みがたまらない





反対の手はゆっくりと髪を撫でてくれていて





なぜか私が癒されてしまっている・・・・・・・・・・