「そうじゃないけど……今日はダメなの」



岡「………」




いわゆるその気になれないってやつ?



ぎゅっと握りしめたスカートにシワが寄っている



「だから……できないの」


できないって


俯いたまま


絞り出したような声



腰が痛くてお腹が痛くてできない……




岡「………あっ⁈」



思わず声をあげた俺の顔を見上げ



そして俺が理解したとわかって



彼女の顔が羞恥に染まる



岡「ご、ごめっ、その、全然わかんなくてっ」



焦る



焦りまくる



確かめてないけど



つまりアレってやつだろ



そんなこと全く思いつかずに問い詰めてた俺



最低だーっ



岡「あ…っと、こ、腰とお腹、大丈夫?なんか温かいものでも飲むとかっ」



頭の中が真っ白になる



そういう時どうしたらいいのかわからない



ああ、こういうとき、イノッチがいればー!



それか健君がいればー!



「大丈夫だから…」



消え入りそうな声



助けて、イノッチ



助けて、健君っ



イノッチならこういうときどうする?



健君ならこういうときどうする?



まったく動かなくなった脳をなんとか動かして考える