詰まっている予定にさらに予定がねじ込まれる
それはコンサ-トのことで
スタッフやみんなで考えて考えて
いろんな方法で座席を増やした
一人でも多くのファンに来てほしくて
コンサ-トに行けなかった、と嘆くファンが一人でも減るように
その分当初決まっていたコンサ-ト内容とは変更しなければいけない部分がかなり出てきたりして
それを決めるためにまた六人で何度も集まって話し合っていて
うちのメンバ-はみんなおしが弱いというか優しいというか
優柔不断というか
つまりは話し合いが長い
長いんだよ
すごく
そのよさはすごくわかっている
だけど今はそれがすごくもどかしい
剛「・・・・・・・お前・・・・・・」
岡「・・・・・・・・俺?」
剛「…平気かよ?」
隣に座っていた剛君がぽそっとつぶやく
岡「・・・・・・・ちゃんと聞いてたよ」
剛「そうじゃなくて・・・・・・・まぁいいけど」
そのまま俺から視線をはずす
そこへすかさず剛君の隣にいた健君が
三「ごぉ~。岡田はねぇ、かぁ~わいい笑顔の子に会いたいんだよ」
剛「・・・・・・・・へ~」
健君・・・・・・・・
健君の言葉に阿吽の呼吸ですべてを理解したような剛君
こういう時は沈黙は金、だ。
井「なになになに?おもしろそうな話ししてんじゃ~ん!」
あぁ・・・・・イノッチまでもいつもの調子で入ってきた
井「なんだよ、岡田の彼女がコンサ-トに来んのかよ?」
岡「そんなこと誰も言ってないからっ」
無視してやり過ごそうと思っていたのに思わず言葉が出てしまった
三「え?来ないの?!」
岡「・・・・・・・・・わかんないから」
聞いてない
というか聞きにくい
俺と付き合う前からファンクラブに入っていてコンサ-トにも何回か来たことがあるとは聞いたことがあったけど
井「チケットプレゼントしてやれよ~!」
三「そ~だ!そ~だ!関係者席のチケット~!」
そんな席のチケット渡したら
メンバ-みんなチラチラ見るだろ
いや、約二名は遠慮なくガン見しそうだし
囃し立てる二人を今度こそ沈黙でかわし
やっとコンサ-トの話し合いが終わったのは
またもや深夜だった・・・・・・・・