引き締めるって…


「大きいって言うのはそうじゃなくて、えっと、器が大きいってことなんだけど」


いろんなことを抱えられる器の大きさ


抱えたものをきちんと処理できる実力とその何倍もの努力


そういう大きさがね


岡「んふふっ。事務所にもアイドルなんだからもう少し痩せろって言われたからさ」


「そうなの?」


岡「ん。コンサートあるしね。俺、ジャニーズアイドルだから(笑)」


自分で言って自分で受けてるけど


「うん。アイドルだよ。キラキラキラキラしてるもん」


いつも同じ様なグレーのTシャツばかり着てるけど


その襟元がのびちゃってたりしてても


やっぱり


キラキラキラキラ輝いて見えるのは



私が彼を好きな気持ちを差し引いても



有り余るほどだから


岡「…」


そんな私の言葉と視線を受けて


彼の手が自分の口元を触り出す


「ふふっ」


恥ずかしいんだね


こんなにかっこよくて


中身も男前で


誰からも褒められるような人なのに



褒め言葉直接もらうの


苦手なんだよね


「准君……キラキラしててかっこいいよ」


いつも思ってる言葉を


あえて口にしてみた


岡「…っ!」


瞬間


彼の頬が


ふわーっと赤みを帯びて


耳があっという間に真っ赤になって


指の間から


引き結ばれた唇が見えた