ハイチの地震と花売りの少女(絶対貧困) | JUN-GMCオフィシャルブログ Powered by Ameba

ハイチの地震と花売りの少女(絶対貧困)

皆様もご存知の通り、先々月カリブ諸島のハイチで大地震が発生しました。死者数が20万とも30万ともいわれていて、国自体が壊滅的な打撃を受けています。我が国日本も、重い腰を挙げ支援に乗り出しました。各国の援助の他に、民間団体の募金活動なども活発で、心ある人達が出来ることからやっています。
ハイチといえばブゥードゥー教やゾンビの伝承などでも有名な、最貧国の一つであり、人々の暮らしは、我々の想像を絶する程厳しいことでしょう。私はハイチには行ったことがありませんが、似たような途上国と呼ばれる国にはいくつか行ったことがあります。
そこで必ず目にするのが、観光客相手の靴磨きの少年や、枯れた花など売っている少女達です。彼らが扱うモノはあまり商品価値のないものばかりなので、買うほうは喜捨のつもりでお金を出すのですが、日本人旅行者の中で多く聞かれる意見に「彼らにお金をあげても何の解決にもならないし、キリがない。しかも一人にあげるとみんなが寄ってきて恐い」などがあります。
私も以前はこう考えていて、旅先で彼らからなにかを買ったり、物乞いに金銭を恵むなんてことも滅多にありませんでした。しかし先日ある本を読んでいて気づかされたことがあります。
その本は光文社から出版されている、石井光太著「絶対貧困」という本です。この本の著者は何年間も世界中を周り、スラム街に住む人々や路上生活者達と寝食を共にしてきた人。その口から語られる貧民の暮らしは、時に凄まじく危険に満ちて、そうかと思えば実にほのぼのとして牧歌的だったりする。色んな意味で生々しく、読み物としても満足できる一冊。
この本の中に物乞いや物売りに関する項目があり、そこに書かれているのが、彼らは家族総出で働いて、やっとこ一日の糧を得るということ。もし売れなくて何日も食い詰めれば、体を売ったり犯罪に手を染めるしかない。だから喜捨や買い物を高尚に考えず、簡単に考えて、どうぞ買ってあげてください、そうすれば彼らと仲良くなれて、普通の旅行では得られない有意義な時間が過ごせますと。
なるほど、旅行に出ると楽しいのは現地の人とのふれあいであり、生活を垣間見れることだ。途上国を旅すると常に思う、自分が如何に豊かな国に住んでいるかを。だから、花売りの少女を「お金無いよ」って追い払う度に、嘘ついてるような罪悪感を覚える。だって上等なバックパック背負って、遠い所から飛行機でやってきた私は、どう考えても彼らより圧倒的にお金を持っているのだから。
よく寄附やボランティアを、売名行為だとか、偽善だとかいう人がいるけれど、やはり何もしないよりはマシじゃないでしょうか。なんか偉そうですみません。かくいう私も、まず自分に出来ることからやっていきたいと思います。

この本大変ためになります。ご興味のある方はご一読を。

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絶対貧困
石井光太(著)