フクロモモンガの不思議・行動学 | 店長の気ままな日記

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日常の事から採集や飼育
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y’sさて今回はフクロモモンガの不思議な行動について

個体観察をした結果をお話しさせて頂きます。

野生化のフクロモモンガを観察した訳では無いので

人工飼育下の個体のみに起こる行動かも知れないと

言う事を前置きしておきます。

 

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巷でも良く言われる子食い

様々な要因が関係して起こる行動と考えられます。

単純な要因としては、飼育環境によるストレス

動物性たんぱく質の不足等やその個体の資質等

 

そんな中、とても興味深い事例をご紹介します。

♂1匹に対して♀2匹の組(2組)でその行動が確認されました。

 

フクロモモンガ複数を一緒にした場合、♀にも♂にも優劣の

関係が出来上がります。(序列)

この場合の行動としては、餌を食べる順番や序列の上の個体が

下の個体の食べ物を奪い取る等です。

 

当然、序列下の個体は文句は言えません

その中でとても興味深い行動を観察する事が出来ました。

 

それは、乳母の存在です。

子育てのみをする♀個体の存在です。

1匹の♀が子孫繁栄の為に子供を産み

もう1匹の♀が子育てを支援するのです。

 

まぁ 此処までだと普通では? 家でもするよ!と

言われそうなのですが・・・・・

 

 

同時期に嚢にベビーが居て、片方が数日違いで

脱嚢したけれども数日で子食いされてしまいました。

残った(多分、序列が上の♀)方の♀のベビーが

その後に脱嚢したのですが、此方は子食いされた

♀個体が母乳を与えたり、他の個体がご飯を食べてる

最中に子守をしたりと懸命にお世話をしているのです。

 

 

 

此れはペア組にし始めからの行動で

最初から片方の個体は子食いされ

もう片方の個体は大事に育てられる

こう言う行動の個体ペアがもう1組

 

其処で推察なのですが

自然界では動物性たんぱく質を

補うのも容易では無いと思われます。

それを補う為の行動(子食い)なのでは

 

野生化のフクロモモンガはハーレムを形成して

暮らしているそうですから、動物性たんぱく質を

補う為だけに産む個体群と、子孫繁栄の為に産む個体群が

遺伝子に組み込まれ存在しているのでは

 

明らかに序列下の♀個体のベビーを始末しているかの様に

序列上の♀個体が上記♀のベビーを子食いしている姿を

何度も確認しています。(自分のベビーは絶対に食べない)

 

もし遺伝子に動物性たんぱく質を補う為だけに

産む個体と言う物が存在しているのならば

今の所、避けようのない行動なのかも知れません

あくまでも当方の見解ですので、誤解無き様お願い致します。

追記

8.10 今朝の子育て状態で完全に母親は育児をせず

乳母のポーチに子供を預け、乳母が母乳を与えてる

姿を確認(シュシュシュ音あり)

母親は別のポーチからご飯を食べに出て来た。

 

補足:子食いに付いては、環境の改善やペアの解消

フード(たんぱく質を増やす)等の改善策を施してます。

 

 

 


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