今日は京王井の頭線「三鷹台」駅から徒歩1分にある立教女学院中学校の学校説明会に3名で参加してきました。昨年のレポートはこちらご覧ください。
新所沢駅から約50分で到着します。
説明会ははじめに「開会祈祷」があり、そのあと校長の田部井義郎先生のご挨拶がありました。
特に印象に残ったお話は、①「互いの個性を認め合う自由な学校であること」②「中等教育における広く深いリベラルアーツ教育を目指していること」③「人材教育ではなく人格教育に力を入れていること」の3点です。特に③では「社会のニーズに応える人材を育てるのではなく、新しい社会をつくっていく独創性・創造性豊かな人格をつくっていく」とのことで、「物事を批判的に見る力、自分の頭で考える力」の大切さを強調しておられました。
続いて中学校教頭の浅香先生から「入試報告および学校紹介」についてのお話がありました。帰国生以外の一般生入試では募集人員約110名に対して実受験者が282名、合格者131名・入学者112名とのことで、手続率が良かったため繰り上げ合格は出さなかったそうです。主な辞退先は青山学院・明大明治・慶應湘南藤沢です。
この学校の入試は国語・算数・社会・理科の4教科で行われ、配点は90・90・60・60の計300点です。2018年度の合格最低点は194点でした。教科別の受験者平均点・合格者平均点は次の通りです。国語66.8/72.6、算数42.5/50.6、社会43.6/47.2、理科38.5/41.1で算数の低さがかなり目立ちます。
学校生活については①創立以来、制服を定めていないこと、②中高共に授業は同じ教員構成によって行われることの2点が特記事項です。
次は「4教科の2018年度入試報告と2019年度入試について」というテーマで、各教科の先生方からお話がありました。
[1] 国語(山田先生) 受験生に求める力 ①筆者が述べている内容を、文章に即して正確に捉える力 ②表現された状況や登場人物の会話などを手掛かりに、人物の心情を捉える力 ③読み手が理解しやすい文章を整然と組み立て表現する力 ④同年代、現代に限らず、幅広い文章を読みこなす力 ⑤日常生活の中で使用されるような基本的な言葉を正しく使う力、慣用句などの知識 ⑥漢字の読み書き(教育漢字の範囲内)
[2] 算数(佐々木先生) 2019年度入試については 問題1➡︎「丁寧で正確な計算力」「典型的な問題を素早く解く力」問題2・3・4➡︎「状況をその場で分析・把握し、数えあげ調べる力」「誘導に従い、最後の設問までたどりつく力」をみる問題を出題します。見慣れない問題形式であっても、積極的に手を動かして考える習慣を身につけてほしいとのことです。
[3] 社会(東本先生) 2019年入試に向けて ①3分野からまんべんなく出題 ②基本的事項の理解の徹底+応用力 ③長文の記述問題は出題しない ④地名・人名・政治経済用語などは正確な漢字で答えられるように(漢字間違えはすべて×にしている)
[4] 理科(清水先生) 2019年度出題方針として ①4分野から1題ずつ出題する ②自然科学に関するニュースは要チェック
③問題文から情報やヒントを見つけてほしい ④学校の教科書をよく読んでほしい
最後は高等学校教頭の山岸先生から「大学入試改革と立教女学院の進路指導」についてのお話です。
立教女学院はご存知の通り、立教大学・立教池袋中高・立教新座中高・立教小学校とは別法人で、香蘭女学校などと同じ関連校という位置付けですが、立教大学への推薦制度があり卒業生約180名に対して2/3にあたる121名の枠があります。
2018年春の進路状況(現役)は、卒業生182名に対して立大進学90名、東大1名を含む国公立6名、早稲田13名・慶應義塾14名・上智6名・ICU3名・東京理科3名・医学部医学科6名で進学準備(浪人)は約10%です。
大学入試改革への対応については、現在教育界で話題となっている取り組みの多くは、ずっとずっと前から行っているとのこと。この学校のすぐれた先見性には驚かされます。
また難関大学進学者の中には、推薦入試のほかAO入試で合格する生徒が多いとのことで、この学校の教育の奥深さが感じられました。