街を歩いていてよく見る風景の一つ
街頭アンケート
ハガキや何やらを配りながらもあれば
直接アンケートに協力要請してくる場合も
とかく街でよく見かけるのだけれど
あまりこういった事に興味がないので
余程暇な時でもないかぎりお断りしたりするのだけれど
やはりどの道にもプロはいるのもだ
帰りに電気店をぷらっと見て回ってから帰ろうと店に入り
本当にぷらっとしただけで店を出た直後
真横からそれはもう受け取り安い位置取りかつタイミングも素早く
はい♪
という声と共にハガキが差し出される
人間の反射を上手く利用した素晴らしき技に
思わず受け取ってしまう
そこからはもう怒涛の猛ラッシュ
これは○○っていうキャンペーンでね♪
今答えて貰うと○○が貰えるのね♪
とかなんとか言いながらグイグイと攻めてくる
見た目はまだまだ若そうなオナゴなのに何と巧みな事か…
しかしながらそういうのはもう何か面倒くさいというか仮に何か協力とかしても結局は何かしらのキャッチか何かだったりすると思ってしまうので何事もなくひらりひらりと行きたいのだけれどそれこそ何か断りの言葉の助走でも話そうものならそこから会話を繋がれてしまうのは目に見えているのでなるたけ取り付く島もないようにするのだけれども冷たい態度がどうしても取れないウブなワ・タ・シなんてことはどうでもいいから何とかして御断りを入れないといけないのだけれどどうでもいいがこの娘は一体どこまで付いてくるつもりなのだろうか?
と巡る思考を止めてみれば
ハガキを渡されたところから30メートルは進んでいる
とかく僕は歩くスピードが速いのだけれどもそれすら意に介した様子もなく
獲物を逃がすまいとする狩猟本能のようなものまで感じさせるほどだ
その間にも
休みの日はなにしてるのぉ?
行きたいところとかは無いの?
等々
なんのアンケートだかわからないが
学生だと思われたのか10は年下に見える娘にタメ口でグイグイ来られる様に
さすがの僕も情けなくなってきてしまう
このままいけば根負けしてしまいそうなので
決意を固めてハガキを返し
いろいろ面倒なのでお返ししますね
と精いっぱいの冷たい態度で言ってみると
さすがに諦めたのかついてくる足を止めてくれた
危なかった
あのままあと10メートルでもついてこられていたら
完全に根負けしていたところだ
と
安堵の意を思っているところに後ろから
せめて
趣味だけ教えてぇ!!
趣味だけ聞いてどうするつもりなのだろうか
疑問が頭をよぎるが
とても罪悪感を感じてしまうような言葉を投げかけられたように感じてしまう
しかしそんなことはどうでもいい
色々言いたい事はあるがお嬢さん
そんな言葉を往来で言うなんて事をしたらアンタ
逆ナンに失敗した女の子
みたいに思われるぞ?
とにもかくにも
鉄の意志を貫けた事に安堵を覚えつつ
一体なんのアンケートを取るつもりだったのかは
ハガキを返してしまった以上気になっても知ることはできない
去り際のあの言葉がもし
アタシとは
遊びだったの!?
だったらテンション上がるよな
なんてバカな事を考えつつ僕は帰路に就いた
どうでもいいけど
そろそろ見た目を年相応にしないといけないような気がしてきてしまう今日この頃