焼酎の一升瓶を三日で空け、それにビールも飲む、そんな生活を56年し、去年の夏に精神病院に入院させられ、「アルコール依存症」と診断されました。

純粋無垢で人を疑わない俺は俺のことを「アルコール依存症」だと思い込んでいたのですが、一か月くらい前にすぐ隣の八女の断酒会に初めて行ってみてわかったことは、「俺なんてアル中と呼ばれるにはまだまだ青すぎる。病院流のかなりの大袈裟な言い方をすれば、アル中になるのかもしれないけれども、それにしても大げさであることには変わらない。」

ということでした。

だって、そこにいた人たち、なにも八女の断酒会に限らず、どの断酒会にもこのクラスのアル中さんたちが集まるそうなのですが、その方たちの現役時代の飲みっぷりを拝聴していると、まぁまぁとにかくすごいこと、すごいこと。

身長170以上あるのに、飲むだけで全然食べないから体重が35,6kgになっていた人や内臓はどこか完全に悪くしてしまっており、そのために吐血しているにもかかわらず、飲酒をやめない人や寝ているとき以外はずぅーーーっつと飲んでいるだけで、遂には幻聴幻覚、つまりはせん妄状態(この言葉もこの時知りました。)を起こし、パトカーで精神病院に入れられた人たちなど、とにかく俺なんて全く全然序の口の序の口で、本当の意味でのアル中ではなかったことを思い知らされました。

病院というのはとにかく大げさで、俺も入院当初は「うんこしょんべんを垂れ流す」などとあり得ない事を言われました。

どんな病気にも程度があるということも理解できます。

しかし、それにしても本物のアル中さんたちの飲みっぷりは余りにも凄すぎる。

だからこそ、何だってそうであるように深みにはまればはまるほど、それだけ回復するのに困難が付きまとうので一人で抱え込まず、同じ境遇の人間同士でお互いの過去をさらけ出し、励まし合い支え合うために集まっているわけです。

もちろん俺の場合は、あそこまで深みにはまらなくてよかったと心の底から思えます。

だって、彼らの表情や生の声を聴いているとその辛さがにじみ出ているのです。

俺の場合「アル中」と呼ばれるにはまだまだ序の口の序の口の段階で、お酒とは何かというお酒の正体を学び、正確に理解できるようになりましたので苦しみもほとんどなく断酒出来ました。

断酒してからのメリットなんて数え切りません。

明日に続く。