住宅ローンの返済は長期に渡るため、様々なリスクが想定されますが、ローン契約者に万が一の事態が起こり、もし住宅ローンが支払えなくなってしまっては大変です。そこで、次の2つの場合のリスク対策を考えてみます。

1.   契約者が死亡した場合

2.   契約者が病気により、収入が減ってしまった場合

1. 契約者が死亡した場合

団体信用生命保険

団体信用生命保険は通称「団信」とも呼ばれます。
団信は、住宅ローン返済中に契約者に万一のことがあった場合、契約者に代わって、生命保険会社が金融機関に住宅ローンの残金を 支払ってくれるものです。内容は次の通りです。

 

団信(民間金融機関)

機構団信

加入

強制加入

任意加入

保険料の支払い方法

金利に含まれている
(住宅ローンと別の支払いなし)

年に一度、特約料を別途支払う
(住宅ローンと別の支払いあり)

保険料

なし

  • 保険料は団体扱いなので割安
  • 年齢や性別によって保険料が変わらない
  • 保険料は融資残高によって決まるため、年々減っていく
  • 保険料は生命保険料控除対象外

年齢要件

借入時:満20歳~満70歳未満、完済時:満80歳未満が多い、一般に住宅ローンが組める年齢なら、加入可能

加入時:満15歳~満70歳未満、 最長80歳まで保障

保障内容

死亡・高度障害

特定疾病保障付団信

保障内容に特定疾病が追加されたものです。保険料は、金利を一般団信に上乗せしているところや、銀行負担のところもあります。また、年齢制限があります。

 

三大疾病保障付

七大(八大)疾病保障付

保障内容

死亡・高度障害

ガン・脳卒中・急性心筋梗塞

死亡・高度障害

ガン・脳卒中・急性心筋梗塞・高血圧性疾患・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変(8大疾病では慢性膵炎)

ワイド団信

健康状態の引き受け範囲を広げた「引き受け緩和型」の団信になります。
糖尿病や高血圧など、通常の団信に加入できない場合に検討します。
ただし、保険料は通常と比べて高くなる場合が多く、金利に0.2%~0.3%程度上乗せされます。 

2. 契約者が病気により、収入が減ってしまった場合

長期所得補償保険

特定疾病に限らず、けがや病気で働けなくなった場合に、就業者の所得を保障してくれます。
概要は次の通りです。

支払要件

  • けがや病気などで就業不能状態の場合
  • 入院しているかどうかは問われない(自宅療養でもOK)

年齢

60歳や65歳等まで(定年まで)

免責期間

一般に免責期間(60日~180日程度)が設定されており、それを超えて就業不能状態が続く場合に支払われる

保険金

月の所得の一定割合が支払われる(給料を超えて支払われることはない)

けがや病気をした時に支払われる保険には、医療保険もありますが、医療保険では、一日当たりの給付金額に入院日数をかけた金額が支払われます。
住宅ローンの期間に比べ支払限度日数が短いため、住宅ローン保障にあまり向いているとはいえません。

住宅購入の際には、生命保険への加入が不可欠です。 ただし、住宅購入以前から生命保険に加入している場合、既に住居費が死亡保障額に含まれていることがあります。
その場合、「団信」の分が、重複加入となる可能性が高くあります。
住宅購入の際には必ず、既存の生命保険の見直しも併せて行いましょう。