退職理由を正直に伝えるべき?
【Q】
最初に入社した企業を2年で退職し、大手企業でアルバイトや派遣を経験し、今に至っています。正社員ほどの保障はないものの、事務的なスキルも上がりいろいろ学ぶこともありましたし、精神的に気楽な部分がメリットでもありました。しかし、35歳になり不安定な雇用形態のままでいいのかと強く感じるようになり、最後のチャンスだと思って正社員応募にチャレンジすることにしました。
今回ご相談したいのは、2年間で退職してしまった理由についてです。その当時、同年齢の同じ部署の人と社内恋愛をしていました。仲良くしていた職場の人に話したことがきっかけであっという間に社内に2人が付き合っていることを知られてしまい、上司にまで「結婚を前提に付き合っているのか」と問いただされたりしました。彼からも仕事に集中できないと言われて、私も身の置き場がなく退職したのですが、その後、彼とのお付き合いは終わりました。アルバイトや派遣では退職理由を聞かれずに済んでいたのですが、正社員の面接だとそうは行きませんし、どのように伝えれば良いのか考えています。アドバイスをよろしくお願いします。
Sana(35歳 女性)
【A】
最初に入社した企業であり、月日が経過していますので、当時の退職理由を詳細に述べる必要はありません。お付き合いしていた人のことや、そのときの状況を説明しても、短時間では理解してもらえない可能性があり、採用にはプラスにはなりません。採用担当者は、退職理由・転職理由から、いい加減な仕事をしないか、組織適応力があるか、ストレス耐性があるかといった、仕事への取り組み方をチェックしています。
業務に支障を与えるような問題を引き起こして退職されたわけではありませんので、気にせず転職活動をおこないましょう。転職されたことを前向きに捉えて、「正社員として勤務していたが、決まった仕事しかおこなえず、仕事の幅を広げたいと考え、派遣社員として転職した」と説明されてはいかがでしょうか。
むしろ、今まで派遣社員として勤務してきて、なぜ正社員を希望するのかという理由が、ポイントになります。記載されているように、安定した仕事に就きたいということが本音だと思いますが、企業は、Sanaさんがどのように応募企業で貢献できる人材なのかという点を見極めます。そのためには、正社員、派遣社員として培ってきたご自身の仕事上の強みを、応募企業でどのように生かせるかを考え、積極的にアピールしてください。正社員採用では、企業への思いや帰属意識が求められますので、「応募企業だからこそ入社したい」という具体的な志望理由をしっかり伝えましょう。