私は2019年初秋

関東圏の心理学科を持つ

大学院の説明会に参加していました。

教室は私と教授の2名だけ。

そこで何度か教授から同じ質問をされて

私は答えに窮していました。

 

教授の質問は

「あなたが大学院でやりたいことは何?」でした。

 

私の答えは

「職場のメンタルヘルスの向上に向けた研究」と

言いたかったはずなのに・・・。

 

「川口さん」

この笑顔がなんとも魅力的な

ミドルエイジの教授は再び私に声をかけてきました。

「あなたがやりたいことは

むしろキャリアコンサルタントの仕事に

なるのかもしれないよ。

キャリアコンサルタントの資格をとって、

この大学院ではもっと別の研究をしてみてはどう?」

教授はそう続けました。

 

キャリコン?

あの取るのは無駄な国家資格

第一に燦然と輝くキャリコンを

この人は私に勧めている?

なぜ?

 

私はこれまで

大学院進学説明会に通い詰め、

かなり疲れていました。

おそらくいくつかの思い込みにも

陥ってもいたと思います。

 

大学院は社会人枠を設けて、

リカレント教育歓迎と言っても

本音では30代位の志望者を

迎えたい雰囲気を感じていました。

 

とある大学の説明会では、

面談の順番を待っていた時、

担当教授は私の存在に

視線を向けてはいましたが、

20代後半と思われる

若い志望者と延々1時間以上話し続け、

それでも終わる様子がなく

私は面談を諦めて帰ることになりました。


もう一つの思い込みとしては

心理職を目指すのであれば、

臨床心理士か公認心理師でなければ・・

と言う考えがありました。

 

そのため、

当初はこの笑顔の優しい人も

本当はアラフィフ参加者が邪魔ではないか・・

と疑いながらその教授を見ていましたが、

真っ直ぐにこちらをみて

真剣に話しかけてくださる方のお話と

もう少しお話ししたい気持ちが湧いてきました。

 

「キャリコン、ですか?

取っても無駄な国家資格に

あげられていると思います。

私は臨床心理士か

公認心理師を目指したいです」

私は率直に自分の気持ちを

その教授にぶつけてみました。

 

教授は少し苦笑いをしながら、

しかし、次の瞬間

これまでのマイルドな笑顔を消して、

こうおっしゃいました。


 「キャリアコンサルタントは立派な資格ですよ」

 

続きます。