天国から来た大投手 八、小さな友人 116 | 六月の虫のブログ

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ネイサンは月曜日に退院すると、元気に学校に行ったらしい。メグも午後から仕事に復帰している。森次郎も浩輔も元気なネイサンを見て安心した。浩輔もネイサンの病気については相当ショックだったようだ。浩輔は、ネイサンが自分の病気について知っていて、あれだけ前向きになれることに感心していた。森次郎は、ジュディの言うとおり、今は金曜日の試合に勝つことに集中することにした。

森次郎は、月曜日の夕方、フットボールの練習が終わると、メールをチェックした。弘子は、金曜日の試合結果が気になるようだ。裕香のメールは、決勝戦にはカメラも入るなど業務的な内容だった。美盤からのメールには、ネイサンの病気についてショックだったことと決勝戦の健闘を祈るということが書いてあった。ジュディからのメールは、まず「アイミスユー(あなたがいないと寂しいわ)」で始まり、美盤から相当責められたと書いてあった。まず、週末に何回電話しても出なかったことと森次郎とセックスしたことに対して、ジュディを責めたらしい。美盤は、森次郎へのメールでは一切ジュディについて触れていなかった。

トムがポロの練習から戻ってきたので、森次郎は、トムと夕食を食べにカフェテリアに行った。トムは、ロバートソン高校ポロチームの一員で、近くの馬屋に馬を持っていた。高校生のポロチームは少なく、試合は社会人チームとすることが多いらしい。ポロの試合は、フットボールと同じくらい壮絶で危険だ。森次郎は、乗馬もできないので、ポロは無理と諦めていた。

夕食から部屋に戻ると、森次郎はまず美盤に電話した。美盤には、ジュディを責めないよう頼んだ。美盤は、弘子はどうなるのよと森次郎に尋ねたが、森次郎は答えられなかった。しかし、森次郎は美盤に、ジュディほど知的で考え方がしっかりしている女性は初めてで、彼女に恋してしまったと伝えた。美盤は、呆れた感じだったが、最後には「私は弘子ちゃんもジュディも大好きだから、二人を傷つけないようにして」と森次郎に言って、電話を切った。次に森次郎は、ジュディに電話した。森次郎は「アイミスユートゥ(僕も君がいないと寂しいよ)」と言って会話を始めた。




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