十六歳のアメリカ 1977年 夏 三四、シルビア 140 | 六月の虫のブログ

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 夕方のフェリーで、文明の匂いのしない島、ボイス・ブランク島を離れることになっていた。夕方になるとヒューロン湖上を吹く風は思ったより冷たく、ウインドブレーカーを着ていても屋根のないフェリーの上は相当寒かった。フェリーがシェボイガンのピアに着くまでの間、震えながら辛抱した。旅行の初日、皆と集合した時、ボクは一人の女の子に一目惚れしていた。その彼女がフェリーで、寒さに震えているのを見て、自分のウインドブレーカーを彼女に貸そうと思ったが諦めた。その下には薄い長袖のTシャツしか着ていなかったので、彼女にウインドブレーカーを渡すと自分が凍えてしまう。フェリーの上の寒さは、痩せ我慢ができるほど甘いものではなかった。ピアの駐車場にとめてあるバスに乗り込むと、みんな一斉にロバーツさんにヒーターを全開にするように頼んだ。
 シェボイガンを出ると、国境の町、スー・セイント・マリー (Sault Ste.Marie) に向かった。翌朝、カナダ人のおじさん、ブルース・デューハーストさんが我々一行に付き添いとして加わり、カナダの同じ名前の町、スー・セイント・マリーを訪れた。カーシャウ夫妻とのミシガン旅行の時は、パスポートがなくてカナダに入国できなかったが、今回は予めカナダに行くことが判っていたので、みんな自国のパスポートを持参していた。カナダ側のスー・セイント・マリーは、アメリカ側に比べて、ゆったりとしていて、緑も多かった。我々は、そこでランチを食べるとアメリカ側に引き返した。そして、我々はそのまま南下して、最終目的地のウォルーン・レイク (Walloon     Lake) に向かった。


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              彼女はとにかく可愛かった。