ディズニーランドに行かれたことがる方はご存知だと思いますが、人気アトラクションでは60分待ち、90分待ちは珍しくありません。
そんなに待てないというゲストに好評なのが「ファストパス」という「優先入場予約」システムです。人気アトラクションの前に着いたら、通常の「スタンバイ」の列に並んで順番を待つか、あるいはファストパスを発券し、パスに指定された時刻に戻ってきて優先入場口に並ぶことができます。ファストパスの列はスタンバイの列に比べてかなり早く進むので、待ち時間は5分程度で済みます。
この「ファストパス」という「優先入場予約」システムは、かなり有効です。
「たとえば、スタンバイの列に並ぶ人の待ち時間が平均1時間半、ファストパスを使った人は待ち時間なし、ファストパスがなくて全員がスタンバイに並べば1時間としよう。つまり、ファストパスを使った9000人が待ち時間なしで、使わなかった3000人が平均1時間半、延べ4500時間待つことになる。ファストパスがあれば1万2000人の待ち時間の合計は約6ヶ月(延べ4500時間)、ファストパスがないと約16ヶ月(1万2000人が1時間ずつ待って延べ1万2000時間)。ファストパスで10ヶ月分の待ち時間を節約できた!」(以上、『ヤバい統計学』より)。
ファストパスを喜ぶ人は、私を含めて多いと思います。
ファストパスで浮いた時間に食事したり、買い物したり、他のアトラクションを楽しんだりできるのです。ファストパスのメリットはゲストだけでなく、ディズニーにももたらされるのです。
ファストパスがなければ、私のような待つのが嫌な人は、ディズニーランドに行くのをを敬遠するでしょう。
ディズニーランドのファストパスは無料ですが、ユニバーサルスタジオ(USJ)の同じようなエクスプレスパスは有料で、1アトラクションにつき1000円くらいかかります。
儲かるのはもしかしたらUSJのほうかもしれませんが、お客さんに優しいのは間違いなくディズニーランドの方でしょう。
ところで、『ヤバい統計学』では、13時間でアメリカのディズニーワールドにある50のアトラクション、ショー、パレード、ライブパフォーマンスすべてを制覇した人のことが書かれています。彼らはレン・テスタという人が考案した究極のディズニー攻略プランに従って行動したからです。興味のある人は下にショートカットを貼り付けましたので見てみてください。
http://touringplans.com/unofficial-guide
統計学者は、なぜ飛行機を恐れないのか、なぜ宝くじは買わないのか知りたい人は、ぜひ読んでみてください。