映画『マネーボール』で話題になった球団、オークランド・アスレチックス。今シーズンも快調にマネーボールしています。 打率は30球団中17位ですが、出塁率は4位、四死球の数は堂々の1位です。打率の高い選手(年俸の高い選手)を集めなくても、勝てることを証明しています(年俸総額は30球団中27位)。チームは6月3日現在、首位に1.5ゲーム差の2位です。
さて、本日の主役、”もう一つのマネーボール”球団は、年俸総額が30球団中28位のタンパベイ・レイズです。
元祖マネーボールのオークランド・アスレチックスは、出塁率を上げて得点を増やす戦法で成功しています。
一方のタンパベイ・レイズは、相手チームの得点を防いで勝つ戦法で成功しているのです。その戦法というのは、”極端な(守りの)シフト”です。
右の強打者の場合は、下の写真のようにフィールドの左半分に内野手を配置します。
このシフトを見て、あなたは「バッターが守備の薄い右側を狙って打ったらいいじゃない」と思うでしょう?
実はバッターもそう思うのです。でも、それが難しい。シフトを意識し過ぎて、自分のバッティングができないようになるバッターが多いらしいのです。
2011年シーズン、タンパベイ・レイズは、このような”極端な(守りの)シフト”で85得点を防いだと言われています。
このような”極端な(守りの)シフト”でタンパベイ・レイズを常勝チームに育てたのが、2006年に監督に就任したジョー・マドン監督です。彼が監督に就任するまでは、ほぼ万年最下位でした。
ジョー・マドン監督が監督に就任して3年目に地区優勝した後は、ずっと勝ち越しています。
ところで、選手の年俸総額が27位が本家マネーボールのアスレチックス、28位がレイズですよね。29位と30位のチームはどうしてると思います?
29位のマイアミ・マーリンズは、6月3日現在、首位から19.5ゲーム差の最下位、30位のヒューストン・アストロズは15ゲーム差の最下位です。
ビジネス界のオークランド・アスレチックスやタンパベイ・レイズになりたいよ!
次回は、タンパベイ・レイズを常勝チームに育てたジョー・マドン監督の考え方をご紹介したいと思います。