ヴィクトリア・シークレットの変遷からの気づき [中] | 六月の虫のブログ

六月の虫のブログ

ブログの説明を入力します。

 さて、創業者、ロイ・レモンドから”ヴィクトリア・シークレット”を買い取ったリミティド・ブランズ社は、”ヴィクトリア・シークレット”を変えていきます。


 リミティド・ブランズ社は、”セクシーな下着を男性客に売る”という従来のビジネスモデル(ニッチ市場狙い)”ファッショナブルな下着を女性客に売る”というメインストリームに大きく舵を切りました。


 さらに、”ヴィクトリア・シークレット”の店舗を19世紀の英国風にデザインします。ファッショナブルな下着がなかったので、競合他社がいなかったので、このシナリオは大成功!


 1987年に”ヴィクトリア・シークレット”を買い取った時の売り上げ600万ドルから、1990年には20倍の1億2000万ドルに急成長します。


 ところが、1990年前半、”ヴィクトリア・シークレット”に再び危機が訪れます。経営陣の変更や急成長がたたったのか、品質に問題が生じ始めたのです。さらに、サラ・リー社などの競合も現れます。


 そこで、”ヴィクトリア・シークレット”のブランドをスポーツウエア、シティウエア、カントリーウエアと下着以外のものに拡大していきます。


 このブランドの拡大で売り上げは伸びましたが、利益の成長は鈍化します。


 再び成長軌道に乗せるため、大手小売業のニーマン・マーカスから新しい経営責任者を連れてきます。彼女はブランドの絞り込みと雑誌”プレイボーイ”の代わりのように使われることもあった”ヴィクトリア・シークレット”のカタログをファッション誌”ヴォーグ”風に変えました。


 2000年半ばからは、オンラインショップも急拡大して、”ヴィクトリア・シークレット”は再び成長軌道に乗ったのです。


 つづく・・・



六月の虫のブログ


”ヴィクトリア・シークレット”のカタログの表紙。女性客をターゲットにしたはずなのにカタログは”プレイボーイ”のような男性好みに作られていたなんて・・・。女性がターゲットなら、やっぱり”ヴォーグ”でしょう。