本のはなし。レイヤーのはなし。 | Junear Official Blog

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皆子供のころ、色覚検査というのを受けたことがあると思う。

色々な色の丸が集まった粒々の集まりを見ていると

次第に数字が見えてくるというアレだ。

実はあれは色盲を調べる検査で

普通の人には数字の16が見えるが

赤緑色色盲には数字の10が見えるという仕組みになっている。

最初に検査を受けたのは小学校の時だがその時初めて

自分が赤色色覚障害があることを知った。

なにせクラスの皆が見えているという数字と自分が見えている数字が違ったので

子供ながらすごく戸惑ったのを覚えている。

実際今でも茶色と赤の区別が付きにくい。

自分の今見ている世界の色は本当はどうなんだろうか?

と少し不安になることもある。

そもそも自分が見えていると思っている世界は

なんのだろう。

坂口恭平の「独立国家のつくりかた」を読んだ。

なかなか刺激的なタイトルだし坂口恭平自身のエキセントリックな

キャラクターも合いまってトンデモナイ本のような印象をうけるが

内容は理論的で面白い。

坂口恭平は元々建築家を志すが現在の建築界に疑問を感じ、

「建てない建築家」を自認している。

そんな彼が最初に世に出たのが「TOKYO 0円ハウス 0円生活」

というホームレスの生活を追った写真集。

彼曰く「ホームレスは最も自由に建築を実践している」のだという。

この本にもホームレスのはなしが出てくるが本書のひとつのキーワードになるのが

「階層、レイヤー」

という概念。レイヤーというと難しく聴こえるが

視野と言い換えることも出来る。

例えば浅草の町を歩いていると

僕らには浅草寺があってお団子屋さんがあってという

認識で町を見る

しかしホームレス路上生活者にとっては

ここの電気屋では毎週電池が拾える

ここのお寿司屋では毎日シャリを綺麗に捨てる

ここの駐車場の横の植栽では「タラの芽」が取れる。

つまりは我々とは違う地図を持っている。

そしてその地図は人の思考によって無限に存在するのだ。

例えば暴力団の人にとっては街中にナワバリが実線として

しっかり「見えている」はずだ。

思考が空間を生み出している。

世界は思考が作り出している。

スピリチュアル系いわゆる「見える」人たちなんかも

本当に彼らの目には見えているんだろう。

思考にはそのくらいの力がある。

大事なのはレイヤーが存在することをしってそのレイヤーをまたいで考えて見ること。

実際路上生活者になったつもりで見慣れた自分の住む街を散策するだけでも

視野が拡がる。

思ってもなかったこと、気付いてもいなかったことに気づくのだ。

何か閉塞感を感じたら思考を変えてみるといい。

他の誰かになったつもりで世界をみる。

レイヤーを飛び越して思考することができれば

毎日はきっともっとエキサイティングだ