「アウェイ」という言葉。

最近はその使用がややおさまったようであるが、
一時は「アウェイ」という言葉がよく使われた。
いや、ある日、日本語の中で使われ始めていることに気がついた。

例えば…
「今度はアウェイでの試合になりますから…」とスポーツ解説者。
「駅のホームをアウェイからホームに…」なんてキャッチコピーもどこかの私鉄で見かけた。

すごく気になる。
この「アウェイ」はもしや英語でいうところの「away」だろうか?
だとしたら「away」という英単語は副詞または形容詞であるので、
その使い方はすごくおかしい。
気持ちが悪い。

「away」の意味するところは「離れて、あちらへ、向こうへ」。
そして形容詞としては「離れた所に、遠くに、離れて、遠くにある」。

百歩ゆずって「the + 形容詞」で形容詞を名詞のように使うことは可能である。
けれど、「アウェイ」だけをポコッと名詞のように日本語にはめこむこのような使い方にはすごく違和感がある。

そうやって日本語の中の「アウェイ」を聞くたび、う~~ん気持ち悪いと思っていた矢先、
ニューヨーク在住の友達が一時帰国し、久しぶりに会うことになった。
彼は20年以上アメリカに住み、奥様も子供さんもネイティブである。

さっそくこの話を彼にぶっつけてみることにした。

「Yさん、このごろ日本で使われている「アウェイ」って絶対へんですよね」
という私の問いにYさん、

「そう?僕は全然気にならないけど…。いいんじゃない、わかりやすくて…」
とにっこり。

が~~~ん……!?
そうなんだ…。

うつりかわってゆく言葉というものにおいて、
品詞の心配をするのは文法屋ばかり…。
だからいつまでたっても英語をまともに喋れないんだよ、という声がきこえてきそうな夏でした。

おちのない長い話ですみません。

追伸代わりにクーの写真を1枚…。


$ワンコとテニスと翻訳の日々

耳に寝ぐせが~、笑。