先代さんは、
保護した人から託された
仔犬だった
お母さんと一緒に、
兄弟と保護され
ウチの子になった
`ご町内の三大猛犬の一匹でした'と
その子が死んだあと、ガス屋さんが
しみじみと語っていた
そんな、猛犬に懐かれていた自分!
みたいな口ぶりで
人の好き嫌いは、きっとあったのだろうけど
わたしたち家族には
とても従順な良い子だった
家族以外には、懐かない。
ただ、それだけのこと
赤ちゃんのときから、ウチにいたんだから
イヌと人間との信頼関係って
そんなもんよって思っていた
君は、わたしを信じてくれていたのかな。
一緒に過ごした時間とともに、
君はずっと優しい顔になり
わたしたちの帰りを大歓迎してくれたけど
時折みせる緊張の一瞬
もしかしたら、噛まれるかもしれない
獣医さんを前に何度か過ぎった不安
信じていなかったのは、きっと、わたし
それを、君は知っていたんだろうか
いつもどこかで
君との見えない一線を感じてた
そんなわたしを
君は感じていたんだろうか