いつもたくさんのご訪問ありがとうございます!
初めましての方、おはこんにちばんわ
いいねやコメントとても励みになります!
結構ネタバレあります。
作品が気になる方は、鑑賞後にどうぞ。
「スノーピアサー」や「グエムル」といった作品を世に送り出してきたポン・ジュノ監督の最新作、「Okja/オクジャ」を観ました。
今年のカンヌでパルム・ドールにノミネートされた作品で、少女と多国籍企業が生み出した巨大な歳のような豚の愛くるしい物語かと思いきや、途中から引き離された愛豚を取り戻すためにソウルの街を駆け回り、動物愛護団体が出てきて企業の悪行を暴くためのプロパガンダに使われたりと、一筋縄ではいかない展開に。
そこかしこに某日本の有名アニメ監督作品へのオマージュがあったり、屠殺場での思わず目を背けたくなるようなシーンがあったりと、ぐいぐいと観客の感性へと切り込んでくる演出に感情を揺さぶられます。
主人公にとってのハッピーエンドが、必ずしも観客にカタルシスを与えないエンディングは、いろいろ考えさせられてしまいます。
社会派なドラマでありながら娯楽作品の王道を行くスタイルは、ポン・ジュノ監督の得意とするところ。
共演のティルダ・スウィントンやジェイク・ギレンホールの怪演もさることながら、主演ミジャを演じたアン・ソヒの目力の強い事。
愛するオクジャを助けるためにソウルの街を半壊(大袈裟)させんばかりの勢いで走り回り、屠殺場で企業CEOとの丁々発止のやり取りなど、天才子役の名を欲しいままに演じてます。
ネット配信前提の作品がカンヌの最高賞候補になったことで論争を巻き起こし、これからの映像作品のあり方にまで疑問符を投げかけている作品だなんてつゆ知らず(この辺はぐぐるとたくさん記事が出てくるので興味のある方は是非)監督の作品が好きなので見たんだけど、2017年の1本にあげてる人が多くてびっくり。
いろんな意味で、多くの人に見て欲しい(子供にはお勧めできない描写があり、実際R+15作品です)のです。