■ギリシャ国債と日本国債

近年ギリシャ危機ということがニュースなどで広く取り上げられている。

一つの国が財政の危機に陥って、各国からの救済を求めるという事態を一昔前に想像することができただろうか?

ギリシャ危機が起こった理由として、国債の乱発とギリシャ国債の信用度の低下ということがあげられる。

国債投資に原因があるということで、「日本も危険なのでは?」という話が出てきた。

日本もかなり多額の国債をすでに発行しているからである。

しかし日本の国債はしばらくの間は安全としている専門家は少なくない。

その理由は、日本国債は国内でほとんどが所有されているからである。

外国人が混じっていないので、大きな混乱がすぐに起きるということは、まず考えられないというわけだ。

ところがこの考え方、一つ見方を変えると、日本は不利という話にもなってしまいかねない。

ギリシャの場合、海外の金融機関が広く国債を所有している。

もしもこのままギリシャが破たんをしていくのを、指をくわえたまま見守っていれば、自分の持っている国債も紙切れ同然となってしまう。

デフォルトが起きてしまえば、金融機関は多少なりの打撃を受けることになる。

そうなれば、ギリシャ国債を持っている金融機関の国にも多大な影響が出てしまう。

そこで何とかして危機を回避しようという動きが世界レベルで行われている。EUや国際通貨基金が必死になって救済策を作っているのは、そのためであるといえる。

日本の場合はどうだろうか?

国内で国債がほとんど所有されているということは、極端な話、日本が財政危機で破たん寸前になってしまっても誰も本腰を入れて救済しようという動きにはつながりにくくなるわけである。「対岸の火事」ということになってしまいがちだ。

日本では一昔前、バブル経済と呼ばれていた。

ところがいったんバブルがはじけると、一気にそのマーケット規模は縮小していった。

実は一気に日本の経済状況が悪化をしたのは、株式市場はほとんどが日本人によって独占されてきたから、という理由があるのではないかとされているのである。

アメリカの機関投資家はほとんど日本株を購入していなかったので、日本の景気が悪化し、日本人以外の引き取り手が出てこなかったために一気に経済が苦しくなっていった。

日本の国債もいったん国内で受け入れることができないまでになってしまうと、その後同国債投資を取り扱っていくかということが深刻な問題になってくる向きもあるのだ。