■なぜ今日本の国債投資は駄目なのか?

日本は借金大国という風によく表現をされる。

しかしそれでも日本はすぐには財政破たんをしないとも一方で言われている。

その理由は、日本の国債の受け入れ先に特徴がみられるからだ。

日本の国債を見てみると、その95%近くは日本国内によって保有されている。

つまり国債というのは借金といえる一方で、日本人が所有をしているわけであるから、一種の国の財産ともいうことができるわけだ。

このため、借金はたくさんあっても、財政は大丈夫という一見矛盾する論理が成立をしてきた。

日本の国債95%が国内にとどまっているのは、ほかの世界からすると一種奇妙な光景といえる。

欧米諸国も国債を発行しているが、多くて5割、少なくても3割程度は外国人投資家が所有をしていることがほとんどであるからだ。

ところが今後の日本は、今までのような国債の運営を行うことが難しくなるのではないかとみられている。

その背景にあるのが、少子高齢化社会である。少子高齢化になるということは、国債を引き受けることができるような現役の世代の絶対数が少なくなる。

しかも世界規模の経済危機によって、日本はいまだに不況から脱することができていない。加えて円高が長引いていて、なかなか企業の経営実績も伸びないでいる。

ということは、貯蓄率が低下をし、国債の主な引受手であった金融機関がこれ以上の国債は購入できないという局面が来るかもしれない。

そうなってくると、国債の受け入れ先を海外に求めていかざるを得なくなってくる可能性も指摘されている。

国内だけで国債投資のほとんどを賄うことは、もはや限界に達しつつある。

というのも2010年度末には、地方と国の合計の債務残高は862兆円程度になるとみられている。

現時点での個人資産は、住宅ローンの負債部分を差し引くと1086兆円といわれている。正負がかなり拮抗してきていることがわかるだろう。

さらに毎年の予算では国債を発行せざるをえないであろうし、しかも金利分も加算されていくわけであるから、数年以内には債務と資産が逆転する可能性が極めて高いのだ。

実際CDSと呼ばれる国債の債務不履行に陥った場合の保障取引において変化がでてきている。

それまでの日本国債の保証料率と比較をして、倍程度に上昇をしているのである。

日本国債を購入しても日本が破たんをし、回収できない可能性が現実味を帯びてきているということを証明している一つの指標ということができるだろう。



次回に続きます。