コロちゃんになって

11日間寝込んでいる間に

かなり思考が変わってしまった。


6年前の

手術後のお金も仕事もない時よりも

パンチがあった。


それは

お支払いより先に

応急セットを送ってくださった愛に触れたこと

父さんはこうして16年孤独に

懺悔し続けていたのか!

ということの凄さ

なんというか、

血縁の中での正義感からのジャッジ

コロちゃんを借りて

生まれ落ちてからの因縁

染みついたマインドコントロール

から解放されたような感じ。


優秀でなければならない、

人から馬鹿にされたくない

と有名な会社で働くこと

承認欲求がいかに強かったか

コンプレックスにまみれて

生きてきたか、ということ。


大切なのは

命であり

人との繋がり。

もちろん生きていくのに

お金は必要だし

お金は大事だけど

いざというとき

お金で買えないものがある。


寝ながらずっと

こうしている間にも

刻一刻と父さんの寿命は縮まって

もしかしたら明日はいないかも

と思うと

涙が止まらなかった。

コロちゃんになっちゃって

会えないままになってしまったら、と。


そんなに父さん一人が悪かったのだろうか?

家族の誰しもが

それぞれのバイヤスで

父さんのことを見ていなかっただろうか?

果たして自分たちは

親の人生を責められるほど

何一つ間違えていないのだろうか?

そんなことも思った。


結局、その人の思考が

現実を作ってるだけで

各人の父さん像が

家族を歪めてしまったのかもしれない。

父さんにとっては

苦しすぎて

逃げ出したい人生だったのかもしれない。

そんな想いを、責められるだろうか?

果たして自分たちは

奢っていなかったか?

今日と同じ明日が当たり前にくるって

思ってないか?


父さんは若くてお金がなかったけど

なんとかかんとか

私たちのいのちをつないでくれていた。

わたしは父さんに

何一つ返せていない

返せないまま終わってしまったら

後悔しかない。

本当に時間がない

そうも思った。


全てを超えて

愛を持って物事をみたい。

そう思った。


全とっかえ。

そんな気分。


幸せって

シンプルだと思う。