トリチウムは取り除ける 近大チーム開発


■西村ひろゆき氏「原発の処理水」詭弁

 フクシマの汚染水を海へ放出している問題で、賛成反対の議論が巻き起こっている。日本人の多くが政府の方針には理解を示しているようでアンケート等でも「賛成」がやや上回っているようだ。
 
 これに対して反対派に向けて西村ひろゆき氏が「原発の処理水に『問題ないなら飲んでみろ』とか言う人は、海に流してる下水道を飲んだりする育ち方をしてるのかな?」
「人類は、人が飲めるモノ以外も川や海に垂れ流しまくりですよ。ガンジス川とか、、、」
と、ツィッター上で意見を展開した。
 これは良く読めば「詭弁」そのもので、議論する価値などないのだ。だが、多くの人が「なるほど」などと言っているのを聞くと、日本人も「バカ」になってしまったかと驚くばかりだ。

 こういった詭弁、詐術をなんら躊躇なく受け入れてしまう日本人の、劣化の度が凄い。






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ひろゆきさん、原発処理水放出めぐり反対派にチクリ 「問題ないなら飲んでみろとか言う人は」

8/29(火) 11:38配信
中日スポーツ

ひろゆきさん

 インターネット掲示板「2ちゃんねる」の開設者で実業家のひろゆきこと西村博之さん(46)が29日、X(旧ツイッター)を更新。福島第一原発処理水の海洋放出への批判について、持論を展開した。

 ひろゆきさんは「原発の処理水に『問題ないなら飲んでみろ』とか言う人は、海に流してる下水道を飲んだりする育ち方をしてるのかな?」とつづり、安全性への疑問をめぐってエスカレートする反対派の意見に反発。さらに「人類は、人が飲めるモノ以外も川や海に垂れ流しまくりですよ。ガンジス川とか、、、」とも加え、水質汚染に悩むインド・ガンジス川の名前を挙げた。

 これにフォロワーから「言われてみりゃ確かに笑」「ごもっともですね。海に流せるから人が飲めるわけじゃない」「問題無い=飲めるという考えの人いるのか、、」などのコメントが相次いでいる。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c4396653a94259f462b58aa902db4ab36b8f3e0f

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近大研究チームが5年前、トリチウム除去に成功も…実用化を阻んでいるのは政府と東京電力
公開日:2023/08/29 06:00 更新日:2023/08/29 06:00


ALPS、汚染水から放射性物質を除去する多核種除去設備でもトリチウムは取り除けない(C)共同通信社

 検出限界値未満で「不検出」──。東京電力は、福島第1原発処理水の海洋放出を受け、周辺海域10地点で採取した海水に含まれる放射性物質トリチウムの濃度を検査している。放出開始から1カ月程度は毎日実施し翌日に結果を公表。その後は週1回の通常検査となる。

 トリチウムを巡っては環境省や福島県も海水の濃度検査を実施。水産庁は周辺海域で採取した魚の濃度検査を行い、今後1カ月程度は毎日結果を公表する。狙いは風評被害の拡大防止だが、中国は日本産水産物を全面禁輸。公明党の山口代表の訪中が延期となり、海洋放出とは無関係な個人や団体にまで中国から抗議電話が相次ぐなど、負の影響は広がっている。

 全ての原因は多核種除去設備「ALPS」でもトリチウムを取り除けないことだ。問題のトリチウム水は普通の水と科学的な性質が似ており、分離するのは困難とされるが、民間では新技術への挑戦が続いている。

 2018年には、近畿大学の研究チームがトリチウム水の分離・除去に成功したと発表した。民間企業と連携し、直径5ナノメートル(ナノは10億分の1)以下という超微細な穴を多数持つアルミ製フィルターを開発。トリチウム水を含んだ水蒸気を通すと、穴にトリチウム水だけが付着し、ほぼ100%分離できたという。

 発表から5年。研究チームは品質改良を進めているが、実用化を阻んでいるのはナント、政府と東電である。


中韓両国に日本の技術を売り込むチャンスなのに
目を向けない事こそが非科学的で非論理的(左から河野太郎食品安全担当相、福島県沖で獲れた魚のトリチウム濃度検査)/(C)日刊ゲンダイ
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 さらなる研究のために政府系の補助金を申請すると「まだ実験室レベルでの研究」として突き返され、東電に福島第1原発敷地内での試験を打診しても、協力を得られなかった。これでは宝の持ち腐れだ。せっかく画期的な国産技術が芽生えているのに、政府や東電の行動はその芽を摘もうとしているのに等しい。

 原発問題に詳しいジャーナリストの横田一氏はこう言う。

「すぐに実用化できなくても汚染水との戦いは、数十年単位で続くのです。その間になぜ、日本の科学技術を進化させる機会を奪うのか。海洋放出容認派は、中国や韓国の原発は福島第1原発の何倍ものトリチウムを放出していると主張しますが、それこそ日本の技術を世界に売り込むチャンスです。トリチウム除去を巡っては近大の研究チーム以外にも、民間からさまざまな技術提案がなされていますが、政府も東電も一顧だにしません。理由はALPSなど海外の権威ある技術を使っておけば失点につながらないという保身でしょう。リスクを恐れず、新たな技術に挑むのが本来のあるべき姿です」

 中国の全面禁輸に、食品安全担当でもある河野太郎大臣は「全く科学的根拠のない非論理的な対応」と批判したが、日本のトリチウム除去技術に目を向けないのも「非科学的で非論理的」である。

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/328195#%E6%97%A5%E5%88%8A%E3%82%B2%E3%83%B3%E3%83%80%E3%82%A4

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■汚染水を海に流すのは、国際法違反

 そもそも海に下水をそのまま流すのは禁止だろうが
下水を流していいから処理水を流していいという説は前提で間違っている。バカかこいつらは。

 ひろゆきなどのネトウヨインフルエンサーからしたら、生物濃縮の研究データも出さなくても「科学的に安全」らしい。

 日本政府は、東電の言いなりでフク一のタンクが一杯になったので汚染水の海洋投棄を認めて欲しい...という要望を満たすためだけに海洋投棄を始めてしまった。

 だが、その前にもっとやることがあるだろうと思うが、そんなことは一切無視だ。

 東電がフク一の敷地一杯に汚染水タンクを設置して汚染水を溜めてきたのは、ALPSシステムだけでは放射能汚染を取り除けないので、汚染水を簡単には廃棄できないためだ。

 そこで思いついたのが海水で薄めればいいじゃないかと「トリチウムを含む水を薄める」作戦に切り替え、海洋投棄を始めてしまった。
 その背景には、トリチウムを含んだ水からトリチウムだけを取り除くのは難しいとかできないといった条件があったからだ。

 だが、数年前に近大研究チームが、その問題を解決してしまった。

 この近大チームの技術を採用すれば、今起きている問題などは起らなかったはずである。

 ところが、政府も東電もこの近大研究チームの成果を採用はしなかった。どうやら完全無視らしい。

 つまり、岸田政権は「国民のため」「放射能汚染問題解決のため」「近隣諸国との融和のため」などは考えず、「今だけ、金だけ、自分だけ」の利権を中心に物事を決めているようだ。

 まことに残念である。

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