海水温が史上最高を更新
■温暖化に拍車がかかる地球
気候変動による熱を吸収した結果、地球の海水温が史上最高を記録した。環境に厳しい影響を及ぼしている。海は、熱を吸収し、地球の酸素(O2)の半分を生成している。海が暖かくなるとこの機能が弱まり、対k地の熱を吸収できなくなり、酸素の生成力も落ちる。すると、更に大気中のCO2が増え、酸素は酸くなる。
このように悪循環に陥っている可能性が高い。
少なくとも人類が生きてゆく上で必要な酸素の供給量が減少することは、気象への影響以上に人類存続のためには厳しい状態である。
産業革命以前と比較して気温が1.5℃ほど上がっただけで、この状態である。この上更に温暖化が進めば、人類滅亡の可能性も見えてくるというもの。たかだか200年ほどの間に、滅亡の危険性すらでてきた地球だ。
人類が排出したCO2が原因だという説があるが、そんなレベルではないだろう。人類のやったことだけが原因なら阻止も可能だが、人間のせいじゃないとしたら
われわれには手のほどこししようもない。
暑さに強い人間に進化してゆくしかないのかもしれないのだ。
ーーーーーー(引用)ーーーーーー
海水温が史上最高を更新、地球環境に厳しい影響
2023年8月5日 BBC
ジョージーナ・ランナード、マーク・ポインティング、ヤナ・タウシンスキ、ベッキー・デイル、BBC気候記者、データチーム
Diver checking bleached coral
画像提供, Getty Images
画像説明, 海洋熱波により、サンゴ礁の破壊が進んでいる
気候変動による熱を吸収した結果、地球の海水温が史上最高を記録した。環境に厳しい影響を及ぼしている。
欧州連合(EU)のコペルニクス気候変動サービスによると、地球の平均海水温は今週、2016年の最高記録を破り、20.96度に達した。この季節の平均をはるかに超えている。
海洋は気候を調整するうえで、不可欠な役割を担っている。熱を吸収し、地球の酸素(O2)の半分を生成し、気象パターンを作り出している。
海水温が上昇すると、二酸化炭素(CO2)の吸収力が下がるため、大気中に温暖化ガスがより多くとどまることになる。氷河の溶解にもつながり、さらに海面が上昇する。
熱くなった海洋と熱波が、魚やクジラといった海洋生物の行動を変化させる。こうした生物が冷たい水を求めて移動すると、食物連鎖が乱れる。専門家らは、漁獲量に影響が出ると警告している。
高い温度に混乱したサメなどの捕食生物が攻撃的になる可能性もある。
米海洋大気庁(NOAA)でメキシコ湾の海洋熱波を観測しているキャスリン・レスネスキ博士は、「海に飛び込むとまるでお風呂のようだ」と語った。「フロリダの浅いサンゴ礁ではサンゴの白化が広がり、すでに多くのサンゴが死滅している」。
英プリマス海洋研究所のマット・フロスト博士は、「我々は海洋に、歴史上かつてないほどのストレスを与えている」と述べ、海洋汚染や乱獲などの影響にも触れた。
海水温の推移
Presentational white space
科学者たちは、今回記録が破られたタイミングについて懸念を示している。
コペルニクス気候変動サービスのサマンサ・バージェス博士は、海洋が最も暖かくなるのは8月ではなく3月のはずだと指摘する。
「今この記録が出たことで、来年3月までにどれだけ海洋が温まるのか不安になっている」と、バージェス博士は語った。
英スコットランド海洋科学協会でスコットランド海を観測しているマイク・バローズ教授も、「変化がこれほど急速に起きているのを見ると、気が重くなる」と述べた。
科学者たちは、なぜ今、海が熱くなっているのかを調査しているものの、海は気候変動によって温暖化し、温室効果ガスの排出による熱の大部分を吸収していると指摘する。
「人間が化石燃料を燃やすほど、余剰の熱が海に吸収されるため、海が安定化して戻の状態になるのに時間がかかる」と、バージェス博士は説明した。
今回破られた2016年の記録は、自然発生したエルニーニョ現象が最も活発で強力な時期のものだった。
エルニーニョ現象では、南アメリカ西岸沖で暖かい海水が海面まで上昇し、世界の気温を押し上げる。
新たなエルニーニョ現象が発達し始めているものの、科学者らはこれはまだ弱い状態だという。つまり、海水温は向こう数カ月でさらに平均を超えてくる可能性がある。
エルニーニョ現象
Presentational white space
海水温の記録更新の前には、イギリス沿岸や北大西洋、地中海、メキシコ湾などで多数の海洋熱波が見られた。
バローズ教授は、「我々が目にしている海洋熱波は、予想もしていなかった珍しい場所で起こっている」と述べた。
英気象庁と欧州宇宙機関(ESA)によると、イギリスの領海では今年6月、海水温が平均より3~5度高かった。
米フロリダでは先週、海面の温度が38.44度と、大浴場並みだった。
NOAAによると、通常であれば海水温は23~31度だという。
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、海洋熱波の頻度は1982年から2016年の間に2倍に増えている。また、1980年代から勢力も強くなり、期間も長くなっているという。
大気温はここ数年で劇的に上昇している。一方で海は、温室効果ガス排出の90%を吸収しているにもかかわらず、温まるまでに時間がかかる。
しかし、海水温の上昇も、気温に追い付いてきているようだ。海の深くに貯めこまれていた大量の熱が、恐らくエルニーニョ現象との関係で表面へと上がってきているという説も出ていると、メルカトル・オーシャン・インターナショナルのカリーナ・フォン・シュックマン博士は話した。
科学者たちは、温室効果ガスの排出によって海面が温暖化し続けることは知っていたが、なぜ海水温が例年を大きく上回ったのか、その正確な理由を調査中だ。
海洋熱波
(英語記事 Oceans break heat record, with grim implications )
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-66413956
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7月は史上最も暑い月に 国連総長は「沸騰化の時代」と警告
2023年7月28日 BBC
マット・マクグラス、マーク・ポインティング、BBCニュース気候・科学
A person pouring water on themselves
画像提供, Reuters
猛烈な熱波が続く中、今年7月が世界で史上最も暑い月になることは「事実上、確実」だと、科学者たちが指摘している。
7月はここまでとても暑い日が続いているため、あと数日を残しているものの、2019年の記録が破られるのは確実だという。
国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、「地球は沸騰化の時代」に入ったと述べた。
https://www.bbc.com/japanese/66333742
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■地球は沸騰化の時代!?
世界の海の流れが変化している。今後5年以内に海流が止まるって言われてる。そうなると本当に、映画みたいな世界がやって来る。
5年以内どころか早ければ2025年だという意見もある。
魚達は、海の温度の変化を関知して移動を繰り返すことで繁栄を続けているが、海流が無くなり海水温の変化を捉えることができなくなれば、多くの魚類が生存できなくなる。
魚類の減少は漁業の漁獲高減少に繋がり、人類は食料の獲得が困難になる。
温暖化で農業不振により穀物の出来高が不安定になってきている。おまけにバカが戦争を始めて、穀物の宝庫であるウクライナの小麦が大幅減少、このことでも飢餓が生じはじめている。
農業も漁業も不振となると人類はどうやって生きてゆけばいいのだ。
海水温度の上昇は、気温の上昇と同じくらい人類の生存に影響するのである。
人間は地球の覇者だから、人間のために地球は消費されるべきというのが、今までの考え方。そして、消費された結果がこれだ。人類は、もっと謙虚でなければならないだろう。多くの生物たちが存続できずに消えていった。そして更に多くの生き物が生存の危機を迎えている。実は人類も生存の危機なのである。
極地での氷の熔解も閾値越えたらしい。北極も南極もあるいはグリーンランドも、どんどん解けている。エヴェレストなどの高地の氷河も、ヨーロッパアルプスの氷河も、世界中のあらゆる氷河という氷河が溶け出して減少もしくは後退している。
とは言っても今氷河期だという学者も少なくはない。従来の氷河期に起ることとはちがうことが起きているようにも見える。
想定される氷河期のようにパリパリに地球が凍りつくのも困るが、現在の延長線上で暑くなり続けるのも困るものだ。
人間のせいじゃないならどうしようもないことである。
われわれ庶民は、今日を生き抜くことしかできないのである。暑かったら暑さを我慢し、寒くなれば寒さを我慢する。食べるものが少なくなったら、あるもので飢えをしのぐことだ。
環境に適応した人間だけが生き残れるのかもしれない。暑さや寒さに強い人、どんな質素な食料にも耐えられる人。人類の滅亡など考えずに、生き延びようと最善を尽くす人だけが生き延びられるのかもしれない。
海洋の温度が上昇したことを、もっと真剣に捉えておこう。
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