インド 記録的な暑さ 人間生存の限界


■インドの酷暑再来 生存の限界に近づく

 インドは1901年以来最も暑い2月となった。今後も強烈な熱波に襲われる可能性があり、人間生存の限界に近づいているとされている。

 地球温暖化の影響を受けない国はないとされているが、なかでもインドは桁外れで、世界銀行が昨年2022年11月の報告書で「インドは世界で初めて湿球温度が生存可能な水準の上限である35度を超える場所の一つになる可能性」があるとしている。
 インドは現時点で時折(湿球温度が)32度を若干超える程度なので、すぐに人間生存の限界を超えるわけではないが、このまま熱波が続くなどの気象が継続すればすぐに危険水域に入るとされる。

 インドではここ数十年で人口が急増しており、人々は生活のために都市部に集中し、ヒートアイランド現象も起きている。また貧富の差が大きく、エアコンの普及もまだまだである。

 インドでの気温上昇は様々な要因が関わっているが、このまま地球温暖化が進めば、死者が続出するような熱波に襲われる可能性もある。
 インドに限らず、地球規模で考えければならない問題だろう。明日は我が身か。
 

ーーーーーー(引用)ーーーーーー
インド、酷暑再来なら生存の限界に近づく恐れ-2月に既に記録的暑さ
3/30(木) 0:45配信 ブルームバーグ



Bloomberg
(ブルームバーグ): 世界で最も人口の多い国になると見込まれているインドは、一段と強力な熱波に見舞われることが増えており、人間の生存の限界に近づいている恐れがある。
インドでは1901年以来最も暑い2月となり、気象当局は今後数週間に気温はさらに上昇すると予測している。このため、農作物への広範な被害や長時間の停電を引き起こした昨年の記録的な熱波が再来するとの懸念が強まっている。
気温がセ氏50度まで上昇すればどんな状態でも耐え難いが、人口14億人のインドでは、人が密集した都市を離れられず、風通しの良い住宅やエアコンを利用できない人々にとって、被害はより深刻なものとなっている。
レディング大学の気候科学者で、インドの気象パターンを研究しているキーラン・ハント氏は「人間にとって熱ストレスは、気温と湿度が組み合わさって起きる」と説明。「インドはサハラ砂漠のような同じぐらい暑い場所よりも湿度が高いのが一般的だ。これは発汗の効果が低下するか、もしくは効果が全くないことを意味する」と指摘する。
このためインドでは、気温と相対湿度を組み合わせた「湿球温度」によって人体への熱ストレスをより正確に測定できるとされている。世界銀行が昨年11月に発表した報告書では、インドは世界で初めて湿球温度が生存可能な水準の上限である35度を超える場所の一つになる可能性があると警告している。
地球温暖化に無縁の国はないが、その中でもインドが「外れ値」となっている理由が幾つかある。以下のハント氏のインタビュー(抜粋)では、そうした要因について考察している。
一段と強力化しているインドの熱波の気候科学的な背景は
熱波の温度は、月間平均気温である「バックグラウンド」と、その時点で起きた特定の天候によって差し引きする「アノマリー」の2つに分けると理解しやすい。インドではバックグラウンド温度が産業革命前から約1.5度上昇している。また、一部の都市では、ヒートアイランド現象によってバックグラウンド温度がさらに2度押し上げられている。また、森林破壊も影響している。

なぜ危険性が高まっているのか
熱波で高い気温が長期化すれば、死者の増加につながる傾向がある。インドではここ数十年の急激な人口増加を受け、この傾向がさらに強まっている。
(危険なのは)インドのバックグラウンド温度が既に非常に高いことだ。例えば、昨年5月に地球上でインド北部に匹敵する気温となっている場所は、サハラ砂漠とアラビア半島内陸部の一部のみだが、いずれも人口密度が非常に低い。インドではバックグラウンド温度が既に40度超と極めて高いため、少しの上昇でも人間の生存の限界に近づく可能性が高い。
熱波は人間にどのような影響を与えるのか
インド社会には幅広い影響がある。熱波が長期化すると、広い地域で土壌が著しく乾燥する。農業への影響は言うまでもないが、1カ月後のモンスーンの到来にも影響を及ぼし得る。農業や水の安全保障に悪影響を与えるだけでなく、大雨がそれを吸収しきれない乾燥した土壌を直撃し、局所的な洪水につながる可能性もある。
モンスーン前の異常な暑さは、特に農業や建設業など屋外での労働生産性の低下のほか、冷房需要の増加による電力網への負担や温室効果ガス排出の増加に関連している。また、熱中症など一般的な健康リスクにも関連しており、特に子どもや高齢者、低所得者層への影響が大きい。
地球温暖化が続く中、インドの未来はどうなるのか
インドは現時点で時折(湿球温度が)32度を若干超える程度なので、さらに大きく気温が上昇しない限り、生存の限界には達しないだろう。とはいえ、都市化と共に都市のヒートアイランド現象や温暖化も進んでおり、死者を伴う熱波のリスクは常に高まっている。
原題:Record Heat Waves Push India Closer to Limit of Human Survival(抜粋)

https://news.yahoo.co.jp/articles/9bc03b13c6fba1e31c16297a12918e7625c8e0ed
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■インドの気象変動にも注目しておこう

 日本人は、他国の問題はあまり注視しないが、気象の変動には注目しておいた方がよいだろう。いつ日本も「生存の限界」を越える気象異変がやって来るとも限らない。

 できることは? 体力をつけて、暑さ寒さに強い身体を作っておくことぐらいだろうか。

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