少し時間が空いた午後。晴れ

ふらりと立ち寄った小さな公園でのことです。

手入れされた花壇も素敵ですが、僕の目が釘付けになったのは、

広場の隅に広がる柔らかな草むらでした。

 

風に揺れる緑の波をじっと眺めていると、

その中にポツンと、一点の鮮やかな黄色が灯っていました。

それは、草の間からひょっこりと顔を出した、たんぽぽ。

アスファルトの上で見かける凛とした姿とはまた違って、

仲間の草たちに守られるように、どこか安心した表情で咲いているように見えました。

その姿を見つけた瞬間、なんだか「懐かしい友達」に再会したような、

温かな気持ちが胸に広がったんです。 

 

 

子どもの頃、意味もなく野原を駆け回って、一番綺麗なたんぽぽを探して歩いたあの感覚。 

大人になって忘れてしまいがちだった、

そんな純粋なときめきを、この一輪の花が思い出させてくれました。

たんぽぽは、太陽が出ている間だけその花を開き、光をいっぱいに浴びようとします。 

ただそこに咲いているだけなのに、どうしてこんなにも心を動かされるのでしょう。

特別なことは何もない、穏やかな午後の公園。 

けれど、草むらの中でひっそりと、それでいて誇らしげに咲くその黄色は、

どんな宝石よりも美しく、僕の目に映りました。

 

忙しい毎日のなかで、少しだけ立ち止まって、草の匂いを感じながら足元を見つめてみる。 

そんな何気ない時間が、実は一番の「心の栄養」なのかもしれません。

 

今日、僕に届いた小さな春。

 この温かな黄色が、画面越しのあなたにも届いて、

ほんの少しだけ優しい気持ちになってもらえたら嬉しいです。