バルテュスの少女を描いた絵を見ていて、なぜか泣きたい気持ちになった。

まだ何者にもなれる可能性

を、まざまざと見せつけられたからかもしれない。



《夢見るテレーズ》1938

見ていて、イメージが言葉となって浮かんでくる作品が好きです。

文字がなくても雄弁に語ってくれる物語を含んだ作品が好きです。

バルテュスは風景画もあるけど、私は室内の様子を描いた作品のほうが好き。

20世紀の画家には自然はあまり似合わない気がする。(晩年バルテュスは自然に目覚めるようですが…)

プライベートな閉じられた空間を、覗き見ているような後ろめたさがいい。

と、思っていたら

扇情的なのは話題作りのためと知ってちょっとびっくりしました(^_^;)

でも会田誠さんの時の記事かなんかでも云ったけど、美術において(音楽とか他はわかりませんが)コンテンポラリーな作品が何のセンセーショナルも引き起こせないなんていうのは確かにちょっとマズいことですものね。



《美しい日々》1944-46

初めて彼の絵を見たとき、この乾いた色彩はなんだろうと思ったら、イタリアの壁画の影響だったんだ。納得。

そう思うと顔立ちまでもがルネサンス美女のように見えてくるから不思議ですね。

彼の描く人物のアンバランスさに(下手ということではないです)正規の美術教育を受けてないことは解説読まなくてもなんとなく予想できましたが、ピエロ・デ・ラ・フランチェスカから影響を受けていたなんて意外。

モデルが少女なだけで不安定で危うい感じがするのに、さらにバルテュスの作風自体ちょっと危ういバランスの上で成り立っているのが、心をざわつかせるのかも。

よく云われますが、写実はもう19世紀の印象派で終わっちゃったんですよね。

このアンバランスさやデフォルメが20世紀美術の魅力なのかも。

時代が下るにつれ、美術のテーマが内なる世界“個”になっていくのも面白いと思います。

バルテュスについてもっとちゃんと知りたくなりました。

20世紀美術についてももう一度ちゃんと学びたいなあ。

最後に篠山紀信さんの撮ったバルテュスの写真があって感動しました。

素敵なおじいさんだったことは知ってたけど、なんて着物が似合うの♡♡♡

節子夫人と和服で並んだ姿に最高に痺れました( ´艸`)

こちらから篠山紀信さんの撮った写真が見られます。(YouTubeへのリンクです)

ポストカード欲しかったなあ、篠山紀信さんが撮ったバルテュスの肖像の。

おじいちゃんの写真が欲しいとか初めてだよ(笑)

『決定的瞬間』のアンリ・カルティエ=ブレッソンが撮った写真のポストカードはあったので、とりあえず買いました(笑)




アメブロでお世話になっているたちあなさんからメレンゲの話は聞いていたけど、ちょっと高くて私も買えませんでした(^_^;)

そのかわり『ユリイカ』買っちゃった。

執筆が会田誠さんとか松井冬子さんとかズルいわ、買うわ。まだ読んでないわ←





日のあたる白い壁/江國香織/集英社

今回の展覧会でも江國さんがバルテュスにインタビューしたときの映像があったけど、

私が初めてバルテュスのことを知ったのも彼女の著作を読んだからでした。

この本はとても気に入っている一冊です。

バルテュス展も東京では本日が最終日。

来月からは京都で始まるそうなので、興味のある方はぜひ。