a.m.  6:30

休日の朝、いつも通りの時間に起きる翔。
余程の事がない限り彼のスケジュールに変更はない。

欠伸をしながらリビングに降りていくとローテーブルの横に大きな塊が1つ……いや、2つ。


「うおっ!!!!!!」



ローテーブルの上には沢山の手書きのメモに開きっぱなしのパソコン、飲みかけの缶ビール。

手にはペンを持ったままテーブルに突っ伏して眠る潤の姿。
そしてそれを見てブランケットを掛けて一緒に寝てしまったであろう、潤を抱き締める智がいた。

きっと智も明け方まで創作に没頭していたのであろう。


テーブルの上に新聞が置いてある事から推測すれば、潤の帰りも2時間くらい前のはず。

本当はこのまま寝かせててやりたいが、ここでは2人とも身体を痛めるし、体調も崩す可能性もある。




「おーーい、起きろーーーー」


ゆさゆさとブランケットの上から身体を揺すり覚醒を促すと、眠りがまだ浅かった潤が慌てて飛び起きた。


「あれ??智???」

「一緒になって寝ちゃったみたいだな」

「だね、ふふっ」 


お腹に回された腕をゆっくりと外して、潤がそこから抜きでるとその振動で智も目を覚ました。



「うーーーん……ん??」


寝起き特有のぽやぽやした顔が2人を見つけるとふにゃんと笑顔になる。


「んーー!潤と寝たからいい夢見た!」

「なによ、それ」

3人で顔を見合わせて笑みが零れる。


「コーヒー入れようか?」

すっかり目の覚めた潤はテキパキとテーブルの上を片付けながら、兄たちに尋ねた。

「「いいから、お前は寝なさい!!」」

弟の身体を一番に心配する兄たちに嬉しいクセに素直になれない潤。
そんな潤をわかっている智はそっと潤の手を握ると

「また、添い寝してやるよー」

とその手を引き、潤の寝室へと消えて行った。

2人の背中を見送りながらコーヒーを入れる翔。
寝室から聞こえる智と潤の押し問答を聞きながら、ゆっくりと新聞を開いた。