愛される事を知らずに育った潤の乾ききった心に、この3年でたっぷりと智さんと2人で愛情を注いできた
智さんと一緒に住む事も
親子になる事も
自分にはそんな価値がないとなかなか受け入れられなかった潤も、少しずつ変わってきているとは感じていた
迷いなく俺と一緒に行ってくれると言った潤
その時に本当の潤の姿を引き出せた感じがして、智さんとこっそり泣いた
卒業を控えた高校の試験勉強に加えて、海外で生活するための英語のレッスン
更に追い討ちをかけたのは紛れもなく俺と智くんの提案だった
「向こうで大学に通ってみないか?」
どうしても日本では外に出歩く事も人目を気にしながらだから難しくなる
潤もそれは理解しているから、普段の買い物もネットを利用したり、俺や智さんと行くだけ
潤自身はそれを不自由に感じるわけではなく、勉強を出来る環境にいる事や俺達と一緒に生活出来る事を夢のようだと言う
いつか、潤の過去や瞳の事に振り回されない生活をさせてやりたい
そのチャンスなんじゃないか?
その一歩を踏み出して欲しい
そう思ったんだ