潤達より一足先に暁の国に入った翔

『あの場所』が一望出来る宿を取り、部屋から水平線に沈む夕日を眺める


「会えるのは明日かな?いや、そんなすぐではないだろうな」


『日のいずる刻』とだけ書かれた手紙


「会える会えないも運命ってやつか……」




それから3日、朝日の昇る前に海岸へ向かい
『最愛の君』を待ってみるが出会える気配はない

いつまで待てばいいのか?
本当に現れるのか?

最初は結婚なんてする気もなく、
そんな予言なんて当たるはずがないと
ただ興味本位で暁の国へ向かったはずが
いつの間にか『最愛の君』に会えないもどかしさを感じるようになっていた




その気持ちの変化に翔はまだ気付いていない