マネージャーの運転する車に乗り込むとスマホをチェックする
あっ、しょおくんからだっ!
『気をつけて行ってこいよ』の一言と
そのしばらく後に
『打ち合わせが長引きそうだ』とごめんのスタンプ
早く報告したかったけど、今日は無理かなーなんて少しだけ残念に思いながらも、しょおくんが遅くなるなら晩御飯は胃に優しいものにしようかとメニューを考えてウキウキしている自分もいた
規則正しい生活が大切と先生に言われているので、しょおくんの帰りが遅くなる日は先にベッドに入る約束をしている
でも、やっぱり1人だと寝る前に不安感に押し潰さそうになる
また、夢を見たらどうしよう……とかいろんな事が頭の中をグルグルして、つい薬に手が伸びそうになる
しょおくんと暮らし始めて、薬の管理はしょおくんがするのかと思っていた
でも一緒に暮らし始めた日、しょおくんから薬の入った袋を全て渡された
「潤を信じてるから。
今の潤なら大丈夫だから。昔みたいにならない。
その代わり、飲んだ時は相葉さんの時みたく報告 だけはしてね。」
信じてる
大丈夫
しょおくんのその言葉が薬に頼ってしまいそうになる時に浮かんでくる
プレッシャーとかではなく、自分を信じてくれている人がいる事がこんなにも自分を支えてくれるのかと思った
母親もまぁも俺を信じてくれてなかったわけじゃない
それでもやっぱりしょおくんの言葉は俺の心に深く根付いた
「しょおくん、まだかな?」
時間を確認すれば23時
もう少しだけ起きて待っててみよう
とりあえずベッドに入り、ベッドヘッドに寄り掛かりながらお気に入りの小説を読み始めた