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『しょおくん、優秀賞取ったよ!』

潤から嬉しい知らせが舞い込んできた

今、俺はヨーロッパ数カ国を視察中






月日は流れ、俺は無事大学を卒業
潤も2年になった

桜が散り、猛暑の夏が過ぎ、落葉の季節
日々寒さが増し冬になろうとしていた

俺は大学卒業と同時に事業を広げ始めた
今は月の半分くらいは国内外を飛び回る日々

潤も設計士の夢を叶えるべく、資格を取得しコンテストにも積極的に参加
今回は有名な設計士さんが若き有望株を発掘する為のコンテストだった


『すごいじゃないか!おめでとう!!』


なかなか普通のコンテストは潤の様に障害者に優しい設計は上位に入る事が難しい
でも、潤はそこにこだわった

「入賞だけが全てじゃないし、俺の設計が少しでも多くの人に見てもらえるだけで嬉しい」

もちろんその気持ちも嘘ではない
だけど、やっぱり認められたいという気持ちも大きかっただろう

『傍で一緒に祝ってあげられなくてごめんな。来週頭には1度帰るから、その時お祝いしような』


『うん、帰ってくるの楽しみに待ってる』


はぁ、潤を抱き締めて頭を撫でて祝ってやりたい
いや、俺が潤を抱き締めたいだけ

『潤、好きだよ』

『うん、俺もしょおくんが好き❤』


ハートマーク………可愛いなっ


『無理してないか?』

『……んっ、大丈夫だよ』

間があった?


コンコンコンっ――――
「Mr.sakurai?」

やべっ、時間だ

『じゃあ、仕事行ってくるな』

『俺は寝るね。仕事、頑張ってね』


時差が歯がゆいが仕方ない

潤も頑張ってるんだからな
俺も頑張らなくちゃな


最後の潤の対応が気にはなったが俺はそのまま仕事に行った