梵字の歴史

[以下引用]


 古代よりインドで使われている言語「サンスクリット」を「梵語」といいます。この梵語を記するときに用いる文字が「梵字」です。
梵字はサンスクリットのブラフラーミー文字が語源です。「梵天により作られた文字」意味です。
また梵字の書体は時代とともに変化してきましたが、ふつう日本で梵字といわれているものは、「悉タン梵字」をさします。シッタンとは完成されたという意味になります。 
 仏、菩薩、明王、天部などの諸尊を象徴する梵字を「種字」といいます。
この種字はたんなる仏のイニシャルとして記されるのではなく、一尊のもつすべてを包蔵しているとされ、梵字仏の仏様、つまり「梵字仏」として大切に扱われてきました。
三井奝円(三井流開祖)はこれを「文字仏」と名付けました。
深淵なる種字 文字仏 弘法大師空海は「梵字を学んでこれを書くならば、確実に永遠の仏の叡智を得ることができる。真言である梵語、梵字を誦え、これを観想すれば、かならずこわれることのない真理の身体を体得できる。」
このように真理を表現する最高の象徴として、古来より尊ばれてきたのが「梵字」です。

平成12年度 特別展「神秘の文字-仏教美術に現れた梵字-」

 梵字とは、梵語

古来より開運、厄除けとして人々に親しまれてきた守護仏(お守り本尊)。
十二の方位には、そこを護る八体の守護仏がいるとされており、その方位と同じ生まれ年(干支)の守護仏となるといわれています。

動物で年回りを数える十二支に生まれ日の星座を組込み、それら十二の方位とその方位を守る八体の主尊とが結びついて、「生まれ年干支守護仏」と「生まれ日星座守護仏」として定まっています。

例えば、卯年の牡羊座生まれの人は文殊菩薩と阿弥陀如来が守護仏となります。しかし、感銘を受けた仏があればそれを守護仏にするのも善しとのこと。

守護梵字について:

守護梵字とは、生まれ年(干支)によって決まる守護仏を、梵字一文字で表したものがです。単に仏を表現する記号ではなく、この字そのものがそのまま仏であるという思想のもとに描かれています。

梵字は世界最古のフェニキア文字が起源とされ、その文字が紀元前にインドにもたらされ多数の書体を生み出し、6世紀半ば頃中国を経て日本に伝わってきたといわれています。

Guardian Buddha「守護仏」の仏画にも、守護梵字が密かに描き込まれています。

(サンスクリット)を表記するために古代インドにおいて用いられた文字のことである。仏教経典として中国に入り、やがてわが国にも伝えら れたが、とくに平安時代にはさかんに請来され、空海、円仁、安然らによって本格的に研究が重ねられた。その後の密教の隆盛は、梵字の意義をさらに高め、文 字の神秘的意義を重視する傾向を強め、結果的にさまざまな仏教美術の中に数多くの梵字を現すことにつながった。
この特別展では、仏像、仏画、工芸品など、梵字を現わした仏教美術の名品約五十件を展示し、宗教造形における梵字表現の歴史的変遷や、その信仰的意義を理解していただいた。
番号 区分 名  称 員数 時代 所蔵者
1   梵夾(金剛頂経 四葉 インド8~9世紀 大津市・聖衆来迎寺
2 尊勝陀羅尼梵字経 一帖 中国・唐 京都市・仁和寺
3 悉曇字記 一巻 平安 京都市・東寺
4 梵字悉曇字母并釈義 一帖 平安 京都市・東寺
5 悉曇蔵 八帖 平安 大津市・延暦寺
6   梵字法帖 一巻 江戸 奈良市・円成寺
7   八葉梵字浮彫小九尊仏 一面 中国・唐 高野町・金剛峯寺
8 種子曼荼羅図 一巻 平安 大津市・石山寺
9   曼荼羅集 種子 一帖 鎌倉 京都市・仁和寺
10   両界種子曼荼羅図 一幀 南北朝 甲良町・西明寺
11   法華種子曼荼羅図 一幅 鎌倉 大津市・園城寺
12   仏眼種子曼荼羅図 一紙 鎌倉 大津市・石山寺
13   六字経曼荼羅図 一幅 江戸 桜井市・長谷寺
14   種子三千仏 三幅 室町 甲賀町・油日神社
15   阿字観本尊図 一幅 室町 本館
16   板絵観音菩薩三十三身(仏身) 一面 桃山 桜井市・長谷寺
17   木造阿弥陀如来立像
附 像内納入品(木製五輪塔)
一躯
一基
鎌倉 大津市・西教寺
18 木造文殊菩薩騎獅像像内納入品
イ、種子曼荼羅・文殊図像・真言・種子等
ロ、日課文殊菩薩図像
ハ、騎獅文殊摺仏
ニ、諸尊図像
ホ、版本諸尊図像・陀羅尼等
ホ、版本諸尊図像・陀羅尼等
ヘ、五大明王種子

一巻
一紙
一巻
一巻
一巻
一紙
鎌倉 奈良市・西大寺
19   木造聖徳太子立像
  附 像内納入品
  イ、如意輪観音種子図像
  ロ、如意輪観音三昧耶形図像
  ハ、版本両界種子曼荼羅
一躯

一枚
一枚
二枚
鎌倉 奈良市・円成寺
20   木造地蔵菩薩坐像 一躯 室町 城陽市・光明寺
21 木造地蔵菩薩立像 一躯 鎌倉 大津市・聖衆来迎寺
22 木造阿弥陀如来立像 一躯 鎌倉 草津市・観音寺
23 木造地蔵菩薩立像 一躯 鎌倉 大津市・真迎寺
24   木造十一面観音立像 一躯 江戸 伊吹町・太平観音堂
25 <阿字螺鈿蒔絵月輪形厨子(弥勒菩薩坐像納置)/td> 一基 鎌倉 京都市・高山寺
26   愛染明王香合仏 一合 鎌倉 京都市・東寺
27   木造女神坐像
  附 像内納入品(千体地蔵菩薩像)
一躯 南北朝 羽曳野市・壷井八幡宮
28 山王本地仏曼荼羅図 一巻 南北朝 大津市・延暦寺
29   十禅師像 一幅 桃山 草津市・観音寺
30   春日地蔵曼荼羅図 一幅 室町 奈良国立博物館
31   板絵牛頭天王曼荼羅図 一面 室町 石部町・白山神社
32 大神宮御正体厨子 一基 鎌倉 奈良市・西大寺
33 銅造阿字鏡像(笹散双雀鏡)
  附 笹散蒔絵鏡箱
一面 南北朝 藤井寺市・道明寺天満宮
34   銅造大日如来種子懸仏 二面 室町 桃山町・大年神社
35   銅造薬師如来種子懸仏 四面 桃山~江戸 天理市・和爾坐赤坂比古神社
36   木造種子御正体 一面 <室町/td> 彦根市・稲葉神社
37   種子五鈷鈴 三口 鎌倉 奈良国立博物館
38   金銅種子華鬘 一枚 鎌倉 奈良国立博物館
39   金銅種子華鬘 一枚 鎌倉 近江八幡市・長命寺
40   刺繍三昧耶幡 一幅 鎌倉 奈良国立博物館
41   参籠札 三枚 <室町/td> 大津市・明王院
42   順礼札 一点 江戸 大津市・園城寺
43   金銅宝篋印塔 一基 鎌倉 高野町・金剛峯寺
44   蔵骨器(金銅製蓋付) 一口 鎌倉 京都市考古資料館
45   曲物納骨器 一基 室町 奈良市・元興寺
46   納骨五輪塔 十基 室町 奈良市・元興寺
47①   絵塔婆(地蔵菩薩像) 一基 桃山 奈良市・元興寺
47②   絵塔婆(阿弥陀如来像) 一基 桃山 奈良市・元興寺
48   曳覆曼荼羅版木 一枚 江戸 大津市・石山寺












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