クリスマス ケーキ 
私の時代は、結婚適齢期をそんな風に呼んだ。
今 思えば、バカ言ってんじゃ無いよと叫びたい。

だいたい、頑張って大学へ入り、一流会社に入ってすぐに結婚。
なんて馬鹿げた真似をしてしまったのだろう。

当時は、25才までに嫁に行けない女は、「モテない女」と目に見えないレッテルを貼られた。

ボーイフレンドに困ったことはないが、燃えるような恋はした事がない。
いつも冷めていた。

私の言うことは何でも聞いてくれる、優しい、優秀で、スポーツマンで、高収入。 ルックスも悪くない。
でも、誰にもドキドキした事がない。 安定し過ぎていた。
贅沢なんだと言われても、そうは思えなかった。

“クリスマス ケーキ”になる手前で、周りは婚約ラッシュ。
結局 私も右に倣えで、ギリギリで、ダイヤの指輪を貰った。
全然 嬉しくなかった。

ガラス玉の指輪でいいの
外車じゃなくても自転車で二人乗りがいいの
小さな家でいいの

お互いを尊重し合い、理解し合い、支え合い、思いやり合い、守り合う
あなたに会えて良かった
って言える二人がいいの

本当にバカな事をした
何が クリスマス ケーキだ!!
周りに振り回されず、自分軸を持たなかった自分への責任。
もう、この行く先不透明な電車、降りたいよ

だけど、飛び降りるのは怖い
知らない駅にたった一人で降りるのも不安

情け無いったらありゃしない