第121代天皇 孝明(こうめい)天皇⑤ 在位期間1846年～1867年1月30日(慶応2年12月25日) なお、「⑤」は「今上天皇の直系のご先祖様で、直系5代遡る」という意味です。
統仁(おさひと)親王。仁孝天皇⑥の第4皇子。明治天皇④の父。
1831年生まれ。14歳(数え16歳)で即位。
幕末の開国問題で開国に断固反対。攘夷を強く要望し、開国派と対立した。一方で公武合体を受け1862年(文久2年)異母妹・和宮(かずのみや)を徳川家に降嫁させた。また過激な尊王攘夷運動を嫌ったと言われ八月十八日の政変で長州系尊王攘夷派を追放している。
天然痘で在位のまま35歳(旧暦での数え36歳)で崩御。討幕派による殺害説もある。
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1851年(嘉永4年)太平天国の乱(～1864年[元治元年])。鎮圧に功績のあった李鴻章がこのあと清朝で活躍。
1853年(嘉永6年)クリミア戦争(～1856年[安政3年])。オスマン帝国＆フランス＆イギリスなどｖｓロシア。この影響で英仏露の東アジア進出が一時的に停滞。また、フローレンス・ナイチンゲール(1820年生～1910年[明治43年]90歳で没)がイギリスの38名の従軍看護師の責任者として活躍し「クリミアの天使」と呼ばれる。
1853年7月8日(嘉永6年6月3日)アメリカのペリー艦隊が浦賀沖に来航。幕末の時代が始まる。「泰平の眠りを覚ます上喜撰 たった四杯で夜も眠れず(当時の狂歌。多少の表記の違いがある他バージョンあり)」。その19日後、将軍家慶は病没し、家慶の4男・徳川家定が江戸幕府第13代将軍に就任。
1854年(嘉永7年)日米和親条約締結。
同年12月23日(嘉永7年11月4日)安政東海地震(東海＆東南海巨大地震)が発生、その約32時間後に安政南海地震(南海巨大地震)が発生。このあと安政に改元される。
1855年11月11日(安政2年10月2日)安政江戸地震が発生。
1856年(安政3年)アロー戦争(～1860年[万延元年])。戦争の口実となった言いがかりをつけた広東領事ハリー・パークスはのちの駐日英国大使(1865年[慶応元年]～1883年[明治16年])。
1857年(安政4年)セポイの乱(インド大反乱。～1859年[安政6年])。敗北し1858年(安政5年)ムガル帝国滅亡。
1858年(安政5年)日米修好通商条約締結。
同年紀州藩主徳川家茂が第14代将軍に就任。
同年安政の大獄。
1859年(安政6年)チャールズ・ダーウィン『種の起源』刊行。
1860年3月24日(安政7年3月3日)桜田門外の変。水戸浪士17名と薩摩浪士1名が大老井伊直弼を襲撃し暗殺。
(皇居にある、桜田門)
なお、小説『万延元年のフットボール』で有名な元号「万延(まんえん)」の期間は、1860年4月8日～1861年3月29日の1年弱。
★ 『万延元年のフットボール(まんえんがんねんのフットボール)』 1967年(昭和42年)発表＆刊行。作者の大江健三郎(1935年[昭和10年]生～)が1994年(平成6年)にノーベル文学賞を受賞したとき、代表作として紹介された。
(あらすじ)時代は60年安保と70年安保の中間。「僕」こと、主人公・根所蜜三郎は、60年安保で挫折した世代。蜜三郎は、大学の講師を辞め、翻訳と妻の父からの経済的援助によって生計を立てている。妻・菜採子との間に生まれた子は障碍を持っており、養護施設に預けている。夏の終わりに友人が自殺するという出来事が起きる。
ある日、60年安保反対闘争ののち転向して自己反省演劇を行うため渡米していた弟の鷹四が帰国してきた。蜜三郎は鷹四に誘われ、妻と鷹四の友人たちと一緒に、故郷・四国の、森の谷間の村へ帰る。かつて蜜三郎らの曽祖父の弟が指導した万延元年の一揆の真実を正確に知ることが、帰郷の目的だった。
鷹四は、村の若者を組織しフットボールを教え、スーパーマーケットから金品を強奪し、伝統的な念仏踊りで暴動を起こす。そして、蜜三郎の妻と肉体関係を持ち、妻は妊娠する。その後、村の娘を殺したことが切っ掛けで鷹四は孤立し、蔵屋敷で猟銃自殺。死の直前、鷹四は、かつて自殺した白痴の妹と近親相姦の関係にあったことを告白する。
やがて、取り壊された蔵屋敷の地下倉が見つかり、ある事実が判明する。100年前、万延元年の一揆を指導した蜜三郎らの曽祖父の弟は、谷間の村を脱出して生き延びたと、伝説のように語り継がれてきたが、そうではなく、この地下倉で息を潜めて生活し、自由民権思想にかかわっていたのだった。
蜜三郎は、本当の事を叫んで死んだ鷹四や曽祖父の弟と違い、自分は地獄を乗り越えていないと感じた。養護施設に預けてあるわが子を引き取り、これから生まれてくる鷹四の子を、妻とともに育てる決心をする。
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1861年(文久元年)アメリカ南北戦争(～1865年[慶応元年])。
1862年(文久2年)文久の改革。
同年9月(文久2年8月)生麦事件。場所は現、神奈川県横浜市鶴見区生麦。
1863年6月(文久3年5月)下関事件。将軍家茂が上洛すると孝明天皇は強く攘夷を要望し家茂は文久3年5月10日(1863年6月25日)をもっての攘夷を約束、これを根拠に、長州藩は馬関海峡(現、関門海峡)を封鎖し通過するアメリカ＆フランス＆オランダ艦船を砲撃。これに対し、半月後にアメリカ軍艦とフランス軍艦が長州軍艦＆砲台を砲撃。長州藩は砲台を修復してなおも海峡封鎖を続行。このとき、防衛を任せられた高杉晋作(1839年生～1867年5月17日[慶応3年4月14日]27歳[数え29歳]で肺結核により病没)の発案で奇兵隊が結成される。
同年8月(文久3年7月)薩英戦争。
同年9月(文久3年8月)八月十八日の政変。
1864年7月8日(元治[げんじ]元年6月5日)池田屋事件。新選組が台頭する。
★このとき近藤勇は29歳(数え31歳)。1834年生まれ。1868年5月17日(慶応4年4月25日)刑死。享年33歳(数え35歳)。
★土方歳三は29歳(数え30歳)。1835年生まれ。1869年6月20日(明治2年5月11日)戦死。享年34歳(数え35歳)。
★沖田総司(おきたそうじ)は数え20歳or数え21歳or数え23歳。1842年or1844年or1845年生まれ。1868年7月19日(慶応4年5月30日)数え24歳or数え25歳or数え27歳で肺結核により病没。
同年8月20日(元治元年7月19日)禁門の変。同月第1次長州征伐が決定。
同年9月(元治元年8月)下関戦争or四国艦隊下関砲撃事件or馬関戦争。イギリス＆フランス＆オランダ＆アメリカの17隻の連合艦隊が長州藩の砲台を砲撃し、陸戦隊が占拠＆破壊。長州藩の内部では幕府恭順派に実権が移る。
1865年1月(元治元年12月)恭順派に実権が移っていた長州藩が幕府に謝罪したため、第1次長州征伐は戦わずして撤兵。しかし同月高杉晋作の功山寺挙兵が起き、倒幕派が恭順派を一掃し、幕府と対立。
同年トルストイ(Толстой)『戦争と平和(Война и мир ヴァイナー・イ・ミール)』発表(～1869年[明治2年])。
1866年3月7日(慶応2年1月21日)薩長同盟。
★このとき、西郷隆盛は38歳(旧暦での数え40歳)。1828年1月(旧暦12月)生まれ。1877年(明治10年)9月24日自刃。享年49歳(旧暦での数え51歳)。
★桂小五郎(木戸孝允)は32歳(数え34歳)。1833年生まれ。1877年(明治10年)5月26日43歳(数え45歳)で病没。
★坂本龍馬は30歳(旧暦での数え32歳)。1836年1月3日(天保6年11月15日)生まれ。1867年12月10日(慶応3年11月15日)暗殺される。享年31歳(旧暦での数え33歳)。
同年8月(慶応2年7月)第2次長州征伐中に大坂城で第14代将軍徳川家茂が20歳(数え21歳)で急死。
1866年(慶応2年)ドストエフスキー(Достоевский)『罪と罰(Преступление и наказание プリェストゥープリェーニエ・イ・ナカザーニエ)』発表。
1867年1月(慶応2年12月)一橋家の徳川慶喜が江戸幕府第15代将軍に就任。
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(雑感)
いよいよ幕末の時代に突入。
お題を挙げようとすれば、多すぎてきりがありませんが、すべて「私よりも詳しい方が大勢いらっしゃるでしょう。コメントは控えます」「大変難しくリスクが高いのでコメントは控えます」パターンです。
日本史メモの歴代天皇編は、残すところあと4回。
次回はとても長い本文を書く回となります。コピペするとすぐ容量オーバーになるため、この「日本史メモ」シリーズは直接入力してますから、ホント大変です。これから「下書き」を頑張ります。