Episode39「英霊」
～ワームホール～
しかし、御方への貢物を採取するためとはいえ星ごと破壊してしまうとは…
目の前の人間を殺すことには躊躇いがあるくせに、
視界に入らない者たちを葬ることには何の躊躇もない……
ミユ様は本当に小心者ですね
うん…ホントにね……
「ところで、貴女が嗾けた黒い人形が苦戦しているようですよ
何やら紅い人形が現れたようで」
……！紅い人形って…まさか……
「孫悟空とベジータが超サイヤ人4となり、その人形と共に水銀燈と3対1の戦いを繰り広げています
いくらミユ様から力を授かったとはいえ、流石に分が悪いでしょう
良ければ私が助っ人を召喚して送りましょうか？」
召喚……？そんなことできるの？
「ええ、まあ見ていてください」
＼SABER／
＼ARCHER／
英霊を召喚した⁉
えっ…もしかしてこの２人…どっちも私のサーヴァント？
はい、しかしただのサーヴァントではありません
我々はネオ・カレイドの回路を通して召喚された『ゴッズ・サーヴァント』
マスターたる御身のために戦う、神の使いです
神のため侍るにあたって魔力も比べ物にならぬほど向上している
かと言って、別に嬉しくはない。特にはな
脆弱な雑種にはともかく、我(オレ)には不要なバフよ
「その慢心が命取りになることもあると思いますが
言うほど最強ではありませんしね。油断が過ぎます」
なに？油断が過ぎる？
たわけ！慢心せずして何が王か！貴様もおおらかに構えるがよい！
(召喚師に対し何たる暴言を……)
しかし何故この我と共に呼ばれたのがこの小娘なのだ？
釣り合いが取れているとは思えんな
おそらくマスターに所縁のある２人ということだろう
私は三度…
お前は一度…
私たちはネオ・カレイドを通して夢幻召喚(インストール)されたことがある
ほう……そのような奇縁もあるか
だが貴様ばかりが神に使われているというのもどうなのだ？
「ミユ様は一直線な戦い方しかできない、いわゆる脳筋なので、相性的にアルトリアが最適と言えます」
ご、ごめんなさい…頭の悪い戦い方で……
ふははははは！脳筋とな
まあそれほどの大いなる力を持った神とあらば、小細工など必要あるまい
マスターよ、貴女(きじょ)の姿を見て感服したぞ
子供一つとってもその可憐さ……
我が宝物庫の如何なる財でも、神々を創造した御方とやらの心を動かすことは出来ぬだろう
では早速、神のために出陣するとするか！ふははははは！
彼は……その、いろいろと問題のある英霊ですが、その実力は頂点のひとつでしょう
あの言動もそのうち慣れますよ……まあ、私は慣れる気がしませんが
彼の性格は知っていましたし、何も問題ありません
それではセイバー、水銀燈によろしくと伝えておいてください
分かりました、では出陣いたします、マスター
ふ……ふふふふ、ダイヤモンドって本当にステッキなのか分からないくらい何でもできるんだね
おかげで面白いこと思い付いちゃった。ふふっ、ふふ……
「ん？ミユ様？何をしておられるのですか？」
うん？
支度だよ……
せっかくだし…
私も幻想郷(あっち)に…
行こうかな…って
↓
～ミユ・リターナー 某拠点～
どうやらあのお方は、再び幻想郷へ行かれるようですね
すぐに戻られるという話だったが、やはりあの人形が心配か……
ギラティナ様、ミユ・リターナー様が打って出られるとあれば、我々も護衛に…
護衛ほどあのお方に不要なものもあるまい
我らはミユ様に呼ばれた時だけ動けば良い
いざとなれば真っ先に動く者もいることだしな
無論……ミユ様は命に代えて私が御守りする
↓
～東方世界 幻想郷～
波あああぁぁぁ‼
ファイナルフラッシュ‼
……‼
くっ……‼
くあっ……！
よし！今までとは勝手が違うみてぇだな！
いや、この程度でやられる奴でもあるまい……
ズル～い！前言撤回よ！やっぱり３人掛かりなんてズルいわ‼
悪ぃな、けどおめぇもミユと組んでんだろ？
これ以上あいつの好きにさせるわけにはいかねぇんだ
うおっ！
ベジータ‼
貴様らは我を見るに値らぬ
ムシケラはムシケラらしく、地だけを眺めながら…
死ね
あれは……⁉
問おう。水銀燈というのは貴女か？
誰？あなたたち……
私はセイバー
そして黄金の彼はアーチャーのサーヴァント
我々のマスターであるミユ・リターナーの命により、貴女の加勢に参上しました
えっ……ミユが⁉
良好な関係のようですね、貴女とマスターは
え、ええ…そうよ……今のところ、私の味方は彼女だけだもの
ミユの奴…まだ仲間がいたんか……
お前が孫悟空か。クラスは？
クラス？さぁな、そりゃ俺にも分かんねぇ
おめぇが勝手に決めてくれよ
見たところ肉弾戦が得意なようだな
ではバーサーカーとしておこう
(鳴き声)
……！
私をコケにするなんて絶対に許さない！
続きよ！真紅ッ‼
噛み砕かれなさい！
……！
ちっ……やりやがったな金ぴか野郎！
誰の許しを得て俺を見ている？赤猿めが
せめて散り様で我を興じさせよ、雑種！
クソッ…いい気になるんじゃない‼
その程度の技で我が宝物を砕くとは…
そこまで死に急ぐか！
猿ッ‼
なっ…⁉
ふんっ！君臨するとはこういう事よ！
なめるなよ‼
痴れ者が…！
天に仰ぎ見るべきこの我を…
同じ大地に立たせるか‼
……低所恐怖症だな
その不敬は万死に値する‼
そこら雑種よ！もはや肉片一つも残さぬぞ‼
こちらも神に捧げる戦いであれば、蹴散らすのみ
死力を尽くして来るがいい
ああ、そのつもりだ
正面から、受けて立つ！
だぁぁっ！
どこ見てんだ！
……っ⁉
たぁっ！
……っ！
どうした‼
はぁぁぁッ‼
うああぁぁぁ‼
＼ペシッ ペシッ／
フッ‼
ホーリエ！
メイメイ
(回想)
こんなとこに籠って何してるんだ親父殿？
新しいホムンクルスだ
えっ……俺たち以外にもまだ要るの？
もう十分な戦力だと思うけど
ああそうだな。当面の戦力としてはお前たちで十分だ
これはもしもの時の保険に作っているのだよ
もし我々が敗北し、最悪父上さえも滅ぶようなことになってしまった場合、
父上を復活させる者が必要になってきます
ふーん、お父様も心配性だなぁ
究極の生命体である俺たちホムンクルスが負けるわけないのにさ
(回想終了)
(そう、私たちはお父様に作られた至高にして究極の生命体
ホムンクルスはまだ終わりではないわ！)
↓
～東方世界 外界～
カノン様を欺くようなことをしてしまいましたね……
宜しかったのですか？
お前は気にしなくていい
いつまでも奴に付きまとわれては鬱陶しいからな
今頃メリー姉さんもカノン様と２人っきりでいられてうっとりしてるはずですね
ふっ、可憐な少女と共に過ごせば、邪悪の化身とも言える我が愚弟の心も多少はマシになれば良いのだがな
邪悪だなんてとんでもありません
お美しいサガ様の双子の弟様なのですから、存在そのものが正義です///
だといいのだがな……
フューって奴が言ってたぜ
実験のために…“戦え”ってなぁ
＼アドベント／
＼アタックライド アドベント／
サガ様っ、あれはなんでしょう？
うーむ…奴に感付かれぬよう急いでアナザーディメンションしたのが失敗だったな
いささか面倒な場所に来てしまったようだ……
フューだと？お前を嗾けたのはそいつか？
ふん……俺は戦いたくて戦ってるだけだ
ハァッ！
……相変わらず話の通じない奴だな
そのフューってのは何者だ？
さぁな……奴が何者かなんて俺たちも知らん
“俺たち”だと……？お前以外にも手駒がいるってことか
……なかなか退屈しない奴らだぞ
うあっ‼
この感じだ！久々の戦い…
これだけで奴の話に乗った価値は十分ある！
～登場人物～
孫悟空
ベジータ
ディケイド
真紅
パラガス(お父様)
八雲紫(プライド)
江戸川コナン(エンヴィー)
坂田金時(グリード)
水銀燈(ホムンクルス)
サガ・ノヴァ
ミユ・リターナー
吉田松陽
間桐桜
シオリ・パペット・ノヴァ
タイタン(アルセウス)
ガリア(ギラティナ)
ディアーチェ(ユクシー)
セイバー(アルトリア・ペンドラゴン)
アーチャー(ギルガメッシュ)
王蛇