a new departure・・・新たなるたびだち 10 | 時をこえて・・《シンイ2次小説》

時をこえて・・《シンイ2次小説》

「信義ーシンイー」の2次小説を綴っています。


トギと手を繋ぎ、楽しそうに
屋敷の中へと向かったウンス。

屋敷の中に入り、ヨンの視界から
隠れた瞬間。
フラフラとその場に座り込んでしまった。

《ウンス?!

どうした?
大丈夫か?》

隣にいたトギが
慌ててウンスに手話で話しかけた。

「あ・・・
トギ・・・

大丈夫・・・
ちょっと、疲れちゃっただけ・・・よ。

ほら・・・
天門を潜るときって
結構、体力使うから・・・」

ウンスは、心配そうに
顔を覗き込むトギに
疲れた顔で応えた。

《そうか・・・

少し、休むといい。
今、気力が回復する
薬湯を用意するから。

でも・・・》

トギは、ウンスの顔色に
嫌な予感がよぎる。

ウンスがキ・チョルの企みにより
天門へと姿を消したあの日。

ウンスは、徳興君が企んだ飛び虫の毒を
チャン侍医の残した日誌にある
解毒方法を試し、
奇跡的に解毒したばかりだった。

その後遺症が残っているのかもしれないと
トギの脳裏に浮かんでいた。

「トギ。

本当に、少し疲れてるだけなの。

あ、そうだ。
脈・・・
脈診してみて。

そうすれば、大丈夫だって
わかるでしょ?」

ウンスは、明るい声で
トギの前に右腕を出しながら言った。

トギは、ウンスの言葉に
納得したのか、
ウンスの脈を診始めた。

「ね?
大丈夫でしょ?

どこも、悪いところはないはずよ。」

ウンスは、自信満々に告げる。

トギも、ウンスの脈に
異常がないことに
ホッと胸を撫で下ろす。

《わかった。

でも、無理をしてはダメだ。
薬湯を煎じる間、

向こうの部屋で
休んでろ。》

トギは、安心した顔で
ウンスに手話で話かけると
薬草を煎じる為、厨へと向かった。

ウンスは、厨へと向かうトギの
後ろ姿を見送りながら
一言、小さな声で告げた。

「トギ・・・
ありがとう・・・

そして・・・

ごめんね・・・」











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最後まで、お読みいただき、
ありがとうございます。

ドラマ『シンイ』の2次小説です。
私の想像の世界です。
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by junjun