a new departure・・・新たなるたびだち 1 | 時をこえて・・《シンイ2次小説》

時をこえて・・《シンイ2次小説》

「信義ーシンイー」の2次小説を綴っています。


天門近くの小高い丘の上。
高麗と元との国境を見守り続けた
大木に、背凭れ、空を見上げる武将が一人。

その瞳は、漆黒の黒
少し、癖のある黒髪が
風になびく。

端正な面持ちに、
少しの髭が、国境を護る事の
厳しさを感じさせた。

武将の名は、
雷攻を操り、
高麗の鬼神・護り神とも噂される
高麗軍大護軍、チェ・ヨン。

チェ・ヨンは、大木の下、
誰かを待ち続けていた。







4年前・・・

高麗に舞い降りた医仙を
徳成府院君キ・チョルの手から救いだし
医仙が、心おきなく
高麗で、チェ・ヨンと共に
過ごしていくため
天門へと向かっていたあの日。

命の灯が消えかけながらも
その執念で、チェ・ヨンと医仙を
追いかけてきたキ・チョルと
最後の戦いに挑んだあの日。

ほんの一瞬の油断からか・・・
徳成府院君キ・チョルの
氷攻に倒れてしまったチェ・ヨン。

地に倒れ落ちたチェ・ヨンに
泣き縋る医仙の腕を
残る力を振り絞り、
連れ去る徳成府院君を
動かない身体で、

ただ見送ることしかできなかった。





数日後・・・

医仙と徳成府院君キ・チョルの行方を捜し、
迂達赤たちが天門へと駆け付けた。

そこで、迂達赤たちが

見つけたものは・・・

医仙を連れ去った徳成府院君キ・チョルは
天門を目の前にして
その氷攻に、自らの身体を凍らせ、

無残にも息絶えた姿だけだった。


そして・・・


あの日・・・
医仙は、高麗の地から
姿を消してしまった・・・








『あれから、もう4年・・・か・・・』

チェ・ヨンが、遠い瞳で
空を見上げたその時・・・

風に乗って、懐かしい香りが
チェ・ヨンの鼻をかすめた。

『ま・・・さか・・・
この香り・・・は・・・』

チェ・ヨンの心の臓が
激しく鼓動を刻んだ。






















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最後まで、お読みいただき、
ありがとうございます。

ドラマ『シンイ』の2次小説です。
私の想像の世界です。
お読みいただき、
イメージが異なってしまうかもしれません。
その際は、スルーをお願いします。

また、非難中傷されるような
辛口コメントもお控えください。
万が一そのようなコメントをいただきましても
お返事もできませんし、
心苦しくなるだけですので削除させて頂きます。
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by junjun